手前に描かれたものは背後のものを隠す。存在は背後の存在を隠蔽あるいは曖昧にする。枕は床面と右の壁面の接線を隠し、その距離間を知らせない。
変形のフレームは右の壁面との距離を証明し、背後のゼブラ模様との距離を隠している。
フレームの浮遊、即ち重力の作用しない夢想空間である。
青い画面の中の白い三つのものは蒸気(雲)のように見え、生命に不可欠な水を象徴している。
分割された二つの画像は青(光/昼)・黒(夜)あるいは(生・死)であり、背後のゼブラ模様は継続・連鎖を現わし、連綿と続く生命体の時間ではないか。
生と死の循環、その連鎖を『色彩の変化』と称している。
(写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)
(おい ヘングスト しつかりしろよ
三日月みたいな眼つきをして
おまけなみだがいつぱいで
陰気にあたまを下げてゐられると
おれはまつたくたまらないのだ
威勢よく桃いろの舌をかみふつと鼻を鳴らせ)
☆太陽の化(教え導くこと)を合わせることが願いである。
隠れた記は、過(罪・科)を解(わかる)為の声であり、闘いを絶(たち切るため)に備えた明(光)である。
あなたがあの一家のところへ出かけ、服にあの部屋の臭いをぷんぷんさせながら帰っていらっしゃる。それだけでも、わたしにとっては耐えがたい屈辱なの。
☆一族のところへ行くと、死んだ一族の臭いをさせながら帰ってくる。わたしにとっては先祖の押さえがたい不名誉なんです。