さあ、いらっしゃい。お見受けしたところ、まだ眠りを払いのけきれないでおいでのようですな。お行きなさい。いったい、まだここに用があるのですか。いや、いや、ねむいなんてことは、言いわけなさるにはおよびませんよ。
☆さあ、いらっしゃい。まだ完全には眠りから抜け出せないように見えます。さあ、行きなさい。まだここにいたのですか。
眠いなんて、言い訳は許されません。
『与えられたとせよ:(1)落ちる水(2)照明用ガス』
与えられたとするしかない(1)落ちる水=雨、(2)照明用ガス=太陽は、生命の根源である。
水地球、海とオゾン層(20~50キロ上空)、酸素の供給や太陽や地熱ガスなどの条件が生物の生存を可能にした。
『与えられたとせよ』生命の前提条件であり、その初期状態に関しては言及する術を持たないが、とにかく「与えられたとせよ」と断定することで生命の誕生を推しはかることが可能になる。
総ての始まりはここに在る、つまりは水と光のエネルギーに端を発している。
作品にみる扉上方のアーチは煉瓦と共に人智の成せる技であり、思考の証明でもある。物理的条件に精神的条件(人智)が競合し得た始まりである。
木材による扉、至る所に劣化の痕跡があり修復の跡が見える。釘を数多打ち付けてあるのは、隠蔽への強固な意志の表れであり、羞恥という秘密への自覚である。
決して開けてはならない闇。
性(sex)の閉塞性、連綿と続いている生命連鎖の鍵、矛盾と本能のせめぎ合い。
無理にこじ開け、どうにか自らの眼で確認したいという欲求が、覗き穴に付着した手垢に残存している。
写真は『DUCHAMP』ジャニス・ミンク(www.taschen.com)より
「あゝこの譜さよ。」狸の子はせなかからまた一枚の譜をとり出しました。ゴーシュは手にとってわらひ出しました。
☆普く理(物事の筋道)の詞(言葉)が逸(隠れている)。
毎(そのたびに)普く遂(やりとげる)趣(考え)を推しはかる。
彼はぐっすり眠れる質なのですが、なにしろわたしたちの話声が大きすぎましたからな。ある種の事柄について話しているときは、自分の気持ちも声もおさえられないものでしてね。
☆彼はよく眠れるのですが、わたしたちは大声で話していましたからね。ある種の事情を話す時には声も制御できません。