続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

M『大潮』

2022-03-02 07:18:40 | 美術ノート

   『大潮』

 大潮とは潮の干満が最大になる時をいう。そしてこの絵が『大潮』だとマグリットが提示する。

 額装された青空が描かれた絵、雲のまにまに馬の鈴(伝説・風評・声etc)が青空に同化している。
 額装された絵の周囲(世界)は暗黒であり、やはり黒い岩石が散在しており、額縁の上部を抑えてもいる。

 この石は何だろう。中空に漂い、抑える威力さえも持っている無言の石。この暗黒(不明・あるいは不思議・あるいは幻想)は青空(宇宙の真理)を抑え、所有しているかのようである。

 石は何か巨きなものの媒体ではないか。例えば、(主なる神はとこしえの巖だからである「イザヤ書」)を想起させる。
 伝説は伝説を越え、世界を掌握する。生きる糧は自然と精神的な自然(例えば宗教の教え)の落差の中に存在しているのではないか。
 是非を問わず、静かな達観を複雑な思いを持って提示している。

 写真は『マグリット』展・図録より


『飯島晴子』(私的解釈)石のやうに。

2022-03-02 06:53:15 | 飯島晴子

   石のやうにけむりのやうにわが狼

 石のやうに(石様)はセキ・ヨウと読んで、戚、用。
 けむりのやうに(煙様)はエン・ヨウと読んで、厭、拗。
 わが狼(我狼)はガ・ロウと読んで、我、浪。
☆戚(身内)の用(ものいり)に厭(いやになる)。
 拗(しつこい)我(自分勝手な)浪(無駄)がある。

 石のやうに(石様)はシャク・ヨウと読んで、釈、要。
 けむりのやうに(煙様)はエン・ヨウと読んで、掩、容。
 わが狼(我狼)はガ・ロウと読んで、我、労。
☆釈(意味を解き明かす)要を掩(隠して)容(収める)我(わたくし)の労(ほねおり)がある。

 石のやうに(石様)はセキ・ヨウと読んで、昔、様。
 けむりにゃうに(煙様)はエン・ヨウと読んで、艶、様。
 わが狼(我狼)はガ・ロウと読んで、雅、弄。
☆昔の様な艶(あでやかな)様(姿)、雅(優美)であると弄(揶揄う)。


吉川宏志(私的解釈)あさがおが。②

2022-03-02 06:20:21 | 吉川宏志

 あさがおが朝を選んで咲くほどの出会いと思う肩並べつつ

 あさがおが朝を選んで(朝顔朝選)はチョウ・ガン・チョウ・センと読んで、澄、眼、眺、遷。
 咲くほどの出会い(咲程出会)はショウ・テイ・スイ・カイと読んで、象、態、邃、懐。
 思う肩並べつつはシ・ケン・ヘイと読んで、思、見、平。
☆澄(清く濁りない)眼で眺(遠くを見渡す)。
 遷(移り変わる)象(目に見える形)の態(ありさま)は邃(奥深い)。
 懐かしい思いで見る平(穏やかさ)がある。

 あさがおが朝を選んで(朝顔朝選)はチョウ・ゲン・チョウ・センと読んで、調、現、帳、潜。
 咲くほどの出会い(咲程出会)はショウ・テイ・スイ・カイと読んで、章、綴、推、廻。
 思う肩並べつつはシ・ケン・ヘイと読んで、旨、兼、蔽。
☆調べて現わす帳(ノート)が潜んでいる。
 章の綴りを推しはかり、廻(元に戻る)旨(考え)を兼ねたことを蔽(見えないようにしている)。

 あさがおが朝を選んで(朝顔朝選)はチョウ・ゲン・チョウ・センと読んで、弔、厳、調、専。
 咲くほどの出会い(咲程出会)はショウ・テイ・スイ・カイと読んで、唱、定、遂、皆。
 思う肩並べつつはシ・ケン・ヘイと読んで、屍、検、閉。
☆弔(とむらい)は厳(おごそかな)調(趣)がある。
 専ら唱える定(きまり)を遂(やりとげ)、皆(すべて)検(調べて)閉じる。