ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

論語と鍼灸 (39) 患者さんを観察していると得をします

2011-06-13 10:41:32 | 論語と鍼灸
【其(そ)の以(な)す所(ところ)を視、其(そ)の由(よ)る所(ところ)を観、其(そ)の安(やす)んずる所(ところ)を察(さっ)すれば、人(ひと)いずくんぞ廋(かく)さんや】
(何をしているのか、どうしてそうしているのか、どうするのを楽しんでいるのか、それらを観察すれば、相手のことがよくわかります)


史略に出てくる、「魏の文侯が幕賓の李克に宰相を決める相談をする場面」では、「人物査定」というイメージでしたが、ここでは普段の生活の中で相手のことを知る方法です。

どちらかと言うと、女性のほうが人物観察は上手いものです。
例えば、中学時代の恋愛関係などで、「彼は彼女が好きだ」というのをすぐにも見抜きます。
しかも、瞬間的に見抜くのですから偉いものです。
怖いものです。

相手を観察して得るものは何かということを、福田晃市先生は 『人生に生かす論語』 で、「中国史のエピソード」として以下のように書かれています。
福田先生は大学院で兵法を教えていますので、プロ中のプロで相当レベルの高い専門家ですが、わかり易い書き方で解説してくれます。
そのように「噛み砕いて話せる」人こそがプロ中のプロだと思っています。

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五胡十六国時代(ごこじゅうろっこくじだい)、乞伏乾帰(きつふくけんき)は、後涼軍(こうりょうぐん)に攻められたとき、敵にワナをはめるためにスパイをはなち、「乞伏乾帰は敗走している」というデマを流させました。
後涼軍の呂延(ろえん)は、それを信じて追撃を命じたのですが、このとき、その部下の耿雅(こうが)は言いました。
「この情報を持ってきた者は、ようすがおかしかったですから、きっとワナです」
しかし、呂延は、それを聞かず、敗北してしまいます。

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兵法には「謀略」というのがあり、インテリジェンスを強化します。
則ち、知性・知能・理解力を高めるわけですが、一方では情報活動や諜報活動があるわけです。
現代風に言いますと、情報収集をしたりPR活動をしたりするわけです。

我々は意外なところで思い込みをするものですから、相手の知性・知能・理解力をこちらが知ることで、相手を落とし込むことができます。
例えば、日本人というのは数字に執着がありますので、
「兵法の7番目に謀略というのがあります」
と言うと、「7番目」だけが頭に残り、7番目だけを探そうとします。

しかし事実は、兵法の枠組みに当てはめると「何番目」でもいいのです。

好きな人がいれば、直接ではなく、間接的に「好きだ」ということを伝えることが「謀略」になるわけです。
患者さんを誉めるときも、直接その人を誉めるのではなく、その身内や親戚や友人に「噂」を流したほうが効果的なのです。

ただし、太っている人のことを、「細身でスマートですね」なんて言うと逆効果ですので、誉めたい人がいたら、その人を十分観察した上で、事実だけを誉めることです。

十分観察するポイントは、その人を好きになることです。(^o^)

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「津軽海峡冬景色」を嬉しそうに歌うな:原発問題について考える(学校で教えてくれない経済学)

2011-06-13 09:25:08 | 経済学
「津軽海峡冬景色」(石川さゆり)の歌を得意げにさる場所で、歌ったところ、青森県下北半島ご出身のさる料理店のご主人に「あなたのように嬉しそうに「津軽海峡」を歌われると正直聴いておれない」と言われた時ぎくりとした20数年前のことをいまだに忘れられない。

青森県知事選が6月5日行われ、無所属現職の三村申吾氏{55}(自民、公明推薦)が当選したニュースを聞いたときも、神戸のような表通りに出て、手を上げればタクシーが止まるようなチャラチャラした街で生まれ育った人間には到底理解できないその土地ならではの感慨と言うか受け止め方が厳然と存在していることを改めて認識した。

知事選では、フクシマ原発事故の後、原発問題が争点の一つとなった。「原発新設の凍結」を訴えた対抗馬、民主党推薦の山内崇氏は破れたと関西版だが一般紙に書いてあった。原発で飯を食っている青森県の実態を体で感じている有権者は、山内氏に、仮に頭では原発の怖さは分かっていても、からだが反応しなかった。「原発」に食べさせてもらっているという気持ちから解き放されないからだろう。

青森県大間町には、2014年11月運転開始予定の大間原子力発電所が「電源開発」により建設中である。大間町のホームページを検索した。「ここは本州最北端の町として知られ、17万の観光客が訪れる。北端の岬・大間岬に立てば、津軽海峡をはさんで北海道が見える。HHK朝の連続テレビ小説「私の青空」の舞台になって一躍有名になった。大間原子力発電建設も予定され、今後は資源を生かし、観光開発や漁業振興が期待される」などと出ていた。

16年前の神戸震災の時、明らかに地震を経験したことがないと思われるさる評論家が地震の手ほどきについて話をしていたとき、聞くに堪えないとその時思った。そっくり当てはまらないと思うが、先の「津軽海峡冬景色」を歌った筆者にどうしてもついていけないと言われた店長の気持ちも似たようなものだったのだろう。

12日の夜の「朝日ニュ―スター」の科学専門の番組に東京大学エネルギー研究センターの岩船由美子氏が出演していた。今はやりの「節電」がテーマだった。予備知識のない素人が聞いていて、東電や関電が要請した「15%節電」の意味が最後まで呑み込めなかったことを白状する。ただ、それぞれの家庭で、こまめにスイッチを切れば節電になることやエアコンの消費電力が夏のピーク時には特に影響することだけは少なくとも分かった。

岩船氏は、各戸に消費先ごとに電気量を測定出来る「スマートメ―タ―」の導入を積極的に進めたらどうかと訴えておられた。日本ではコストがかかるから電力会社も今までは真面目に取り組んでこなかった。しかし、原発問題との関連で「節電」が国民の前に出て来たから「スマートメ―タ―」に対する理解は今後、高まって来るに違いないと話された。

自動販売機やパチンコ店の話も出た。自動販売機についてはメーカーの方もフクシマ原発以前から「節電」には努力していると話していた。最大電力量が記録される午後2時~4時の時間帯に家に居る人の割合は40%である。人は家にいないがペットがいるからエアコンは止められないという意見もあると聞いて、十人十色、人それぞれだなと実感した。

嬉しそうに「津軽海峡冬景色」を歌っていないか。自戒を込めて原発問題を見守って行きたい。(了)

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