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金の切れ目は縁の切れ目。お金は人格も簡単に変えてしまうから怖い(学校で教えてくれない経済学)

2011-12-16 10:48:58 | 経済学
15日夜に配信されたCNBCAsia電子版にインドルピア急落で輸入インフレが進み、インド経済の成長にブレーキがかかる。さらにインド企業はここ数年、外貨建てで争って資金調達に走った。一方、貸し手の銀行は、ヨーロッパ信用不安に早急な解決のめどがたたないとして、一斉にインドから資金引き揚げを始めた。それがインドルピアに圧力をかけインドルピアの先安感が台頭している。特に支払い期日を迎える2012年半ばにかけて資金繰りに窮する深刻な事態に見舞われる企業が続出するだろうと警告した。

同電子版によれば、インドの輸入業者の60%は為替先物予約で全くヘッジしていない。ルピア安が進めば支払い不能企業が続出する。12月15日のルピア相場は対ドルで1ドル=54.30ルピアと最安値を更新した。7月高値からインドルピアは既に25%値下がりした。インド株式指数も年初から25%値下がりした。株安、ルピア安が同時進行するから資金調達難から企業のドミノ倒しが起こる可能性が高い。インド中央銀行は景気浮揚策として追加利下げする。利下げはルピア売りを刺激する。もろ刃の剣だと書いた。

インド関連のニュースとしては、16日朝の「ワールドWaveMorning」でフランスF2がカースト最下層、アンタッチャブル層から身を起こし、今では300人の従業員の靴メーカーを取材していた。「自分は成功した。しかし、アンタッチャブル階層から自分のような人間がこれからどんどん出てくるだろう」と話していた。日本では中国がダメなら次はインドだという受け止め止め方が多い。しかし、ルピア急落含めインドの実像が日本では伝えられていない。

15日のNY株式市場は、予想外に好調だったNYとフィラデルフィア連銀景況感指数や15日米労働省が発表した直近の米失業保険申請件数が19,000件減り36,600件だったことを好感して、NYダウははじめ前日比140ドル以上上げた。ところがIMFラガルド専務理事が欧州債務危機はさらに悪化するとの発言で冷水を浴びせられ結局、前日比46ドル高、11,870ドルで取引を終了した。人がお金を動かしていると思うと間違う。鳥がお金を動かしている。Capital Flight(資金逃避)という言葉が教えている。

「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した大和証券キャピタルマ―ケッツアメリカ、長谷川誠氏は「米失業保険申請件数減少、米流通大手Fedex社の決算が良かったことから、物の流れは良好と判断された。ただ、バンカメが2014年の世界経済見通しを当初の3.8%増を3.5%増へ、欧州については当初の1.5%増をマイナス0.6%へ下方修正した。」などと解説していた。この日のNY原油【WTI】相場は続落、バレル93.87ドル、NY金先物相場も続落、トロイオンス1,574.60ドルと冴えない。底流での「換物」から「換金」への流れの変化を予見した動きかもしれない。金の切れ目は縁の切れ目。お金は人の人格をも簡単に変えてしまうから怖い。

NY外国為替市場では、1ユーロ=1.30ドルとユーロが買い戻された。ドル円相場は1ドル=77.88~94円、ユーロは対円で1ユーロ= 101.39~51円で取引された。先に触れたインドルピア急落は、海外資金のインド市場からの引き揚げが影響した。逃げ足速いヘッジファンドの動きが目立つと伝えられる。16日朝「ワールドWaveMorning」で豪ABCは中国での海外投資額が2年振りで減少したと伝えた。ユーロ安も底流でのドル買いの動きを反映している。米ドル一人勝ちを許さじと立ち上げた通貨ユーロだった。ユーロ圏経済がこの先数年は立ち直らないとなれば安全志向からドルの見直し買いが進みそうだ。

その他の「ワールドWavewMorning」ではアメリカ軍のイラク撤退を各国が伝えていた。その中で中国CCTVが「イラクに17万いたアメリカ兵がほとんど撤退した。しかし、警備会社の人間は残る。退役軍人が多い。米大使館には16,000人のスタッフも残る。バーレーン、カタール、イラク上空では米軍機は飛び続ける。アメリカのイラクへの影響力は今後も続く」と解説していた。何を語るかを捉えることは大事だが、何を語らないかにも目を向けることがそれ以上に大切な時代になった。(了)

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