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キムジョウン体制を中国は支援と発表、NYダウ、金融株下げリードで100ドル安

2011-12-20 11:33:58 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



キムジョンイル総書記死去発表後、一夜明けた日本時間20日朝、「ワールドWaveMorning」は、北朝鮮の今後の展望中心に世界のテレビ局の報道を紹介していた。北朝鮮国営放送は後継者としていかにキムジョンウン氏がふさわしい人物であるかを強調、注目の中国CCTVは、キムジョンイル総書記に哀悼の意を表明し後継者キムジョンウン支援を鮮明に表明した。隣国韓国KBSは非常警戒態勢に入った。韓国政府は、米国、中国などと情報を共有することを確認したと紹介していた。

一方、キムジョンイル死去を受けて、NY株式市場の反応が注目されたが、北朝鮮情勢には極めて限定的だった。ECBドラギ総裁がユーロ圏経済の先行き懸念表明とEFSF(欧州金融安定化基金)拡大に消極的姿勢を示したこと、さらに米FRBが米金融機関に資本増強を求めたことを嫌気して、米金融株が軒並み下落、NYダウは先週末比100ドル安、11,766ドルで取引を終了した。

20日付けのWSJ紙によると、バンクオブアメリカ株4.1%安で5ドル割れ、JPMorgan3.7% 安、MorganStanley5.5%安、Citigroup4.7%安など金融株の下げがNY株安をリードした。アメリカ市場は既にクリスマス休暇モ―ドに入り、商いも通常の43億株が33億株と低調なことも影響したと書いた。「ワールドWaveMorning」(経済情報)で、米10年物国債が買われ、利回りは年1.81%台まで下落した。NY原油(WTI)は小動きでバレル93.88ドル、NY金先物はトロイオンス1,594.40ドルで取引された。NY外国為替市場で、1ドル=78.02~05ドル、1ユーロ=101.42~47ドルと小動きだったと伝えた。

英BBCは、北朝鮮政権が、キムジョンイルからキムジョンウン時代へ入ったと述べ、英へイグ外相が「キムジョンイル死去に伴い北朝鮮が転換点に立つことを希望する」と語ったと紹介し、「中国は北朝鮮を追い詰めたくなかった。北朝鮮が危険な地域であることには変わりない。今後北朝鮮国内で強行姿勢を示す人物が出て来る可能性を残している」と解説していた。ロシアRTRは、ロシアに残された文書を紹介し、キムジョンイル氏はロシアハバロフスクで生まれ、防諜機関で育ったのち権力の座についたなどと紹介、キムジョンウン氏に一切言及しなかった。

豪ABCは「死後2日経ってキムジョイル死去が伝えらえた。中国外務省は哀悼の意を表した。中国は難民の動きを最も警戒している。29歳のジョンウン氏は表に出た後わずか1年半に過ぎない。準備不十分だ。」と解説していた。シンガポールCNAは「韓国が最も影響を受ける。今のところ南北の韓国との国境地帯に変化は見られないと発表している。北はミサイル2発を今朝発射したがキムジョンイル死去との関連はない。」と述べたあと、格付け会社S&Pが、現在安定している北朝鮮政治体制が急速に悪化すれば韓国国債格下げにつながる。韓国株価は一時5%近く下げ、韓国ウオンが値下がりしたと解説していた。

フランスF2は、空のスーパーマ―ケットで撮られたキムジョンイルの最後の写真と紹介、2,400万の人口、100万の軍隊、核もミサイルも持つ、深刻な飢餓状態にある国と伝え、キムジョンウンを叔父叔母など側近で固めた矢先のキムジョンイル死去だった。EU,米、中国も今後のキムジョンウンの体制を注目していると紹介していた。ドイツZDFはメルケル首相がコソボ訪問の様子を伝えていた。北コソボは現在無政府状態だと紹介していた。カタールアルジャジ―ラは、19日、シリアで反体制派部隊100人が死亡した。シリア政府ははじめて監視団を受け入れたと紹介していた。世界の動きをテレビ画面通じてだが見ていると、つくづく日本は平和な国であると実感する。(了)

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キムジョンイル・ショックは短命に終わる?:CNBC電子版(学校で教えてくれない経済学)

2011-12-20 07:08:05 | 経済学
キム・ジョンイル死去後のマ―ケットの混乱は短命に終わるだろうと、日本時間午後7時過ぎに配信されたCNBC電子版で、Ansya Harjani記者がレポートした。AsianPacific,VicePresident,Colin Chapman氏は「中国も日本もアメリカも韓国も朝鮮半島の不安定化によって、誰一人恩恵を受けない。特に中国は来年新政権へ移行する今の時期の混乱は絶対避けなければならない。最優先課題は北朝鮮からの大量の難民を防ぐことだ。中国は北朝鮮内部での事態の鎮静化に向けて影響力を最大限に発揮するだろう。今の時期は、中国が何を語るかについて耳を傾けて聞くことが一番大事な仕事だ。中国の声はBest inteligence(最善の情報)である」と話したと紹介していた。

たまたま昼過ぎにNHK/BSを見ていたところ喪服を着た例の北朝鮮のアナウンサーが涙ながらにキム・ジョンイル【金正日】総書記が69歳で、12月17日、午前8時半、列車の中で心筋梗塞で死去したなどと伝える場面に出くわした。19日付けのWSJ紙電子版は「金正日総書記の死が19日正午過ぎに伝えられた後、朝鮮半島での不安定化が進むとの懸念から、アジア株価は急落した。特に韓国Kospi株価指数は一時4.9%急落あと戻して3.4%安で取引を終えた。一方、外国為替市場では、韓国ウオンは一時ここ2ケ月来の安値の1ドル=1,185ウオンまで下げたあと、1,171ウオンで取引を終えたと書いた。

先のCNBC電子版は、今回の下げは短命に終るとの見方には、KoreaInvestmentHoldings,SED,ChoHongRae氏は「1994年のキムイルソン(金日成)死去の際、株価は2~3%下げたが、1日半出戻した」と語ったと紹介、QuamAsset,CEO,RichiardHaris氏も賛成した。先のChapman氏は「キムジョンウン(金正恩)は軍をまだ掌握できていない。叔父のチャンソンテク(張成沢)がその役割を担う。彼が通常通り軍の指揮をとる。」と話したと紹介していた。

一方、日本時間夜配信された19日付けWSJ紙電子版で、James Simms,TomOrlik両記者は「キムジョンウンへの政権移行のポジティブシナリオは彼が若いことと外国で勉強した経験があることが挙げられる。車、携帯、店が町に溢れると生活の底上げにつながる。日本と韓国が供給者となる。中国は資源の供給者になる。キムジョンウンが政治の安定を核開発に求めず、富の繁栄に求めるかもしれない。」とした。ただ、「それにしても不透明な要素が余りにも多すぎる。それが今回のキムジョンイル死去の最大の問題点だ」とくぎを刺すことも忘れていない。

キムジョンイル死去のニュースを受けてアジア株は急落した。つれて欧州株もはじめ下げた。ただ、その後ドイツ、フランスはじめ、日本時間、午後11時現在、欧州株は戻り基調に転じている。NYダウ先物は米経済データ好転を先取りして反発している。相場はきまぐれで心移りが激しい。欧州金融危機も全く改善していない。しかし、キムジョンイルショックで米ドルに見直し買いが入った。政治の安定が大前提であるが、新たな投資機会が生まれる。相場は物知りだから、アジアから欧州、太平洋を越えてアメリカ大陸へ渡る過程でショックが徐々に吸収しつつあるのかもしれない。

日本のマスコミ報道だけ見聞きしているとキムジョンイル死去を契機に朝鮮半島が大混乱に陥るかのような錯覚に陥りがちになる。しかし、テーブルの反対側にいる中国の立場で物事を見ると、朝鮮半島が大混乱に陥ることで一番被害を被るのは中国自身だという見方もあながち無視できないのではなかろうか。(了)

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