(学校で教えてくれない経済学)
ブラジルでのデモが全土で100万人の規模に達したと22日朝放送の英BBCが伝えていた。リオデジャネイロでは30万デモが行われた。一部は暴徒化した。訪日を予定していたジルマ・ルセフ大統領(65)はキャセル、緊急の閣議を開いた。政界腐敗、汚職諸々の政府への怒りが爆発した。ここ20年で最悪の事態だ。きっかけはお粗末な公共サービスへの対応の遅れにある。きっかけは地下鉄、バス運賃の値上げだった。フランスF2もブラジルでのデモの動きを詳しく報道した。世界青年の日を来週に控えている。コンフェデレーションズカップ会場には警官隊が配備されたと伝えていた。
NHK・BS、ワ―ルドWaveMorning出演のキャスターは、ブラジル経済はここ10年で17%の成長を謳歌していた。ブラジル大統領は3,500万人を貧困から解放した。今政府は対応に戸惑いを見せている。その背景に6.5%のインフレがある。ジャガイモ、野菜の値段が2倍以上値上がりした。ブラジル・レアルの対ドル相場が1レアル=0.50ドル台から同0.40ドル台へ急落している。米FRBの金融政策の転換がブルジルから急激な資金流失をもたらしたなどと指摘していた。アメリカの金融政策の転換はブラジルに限らない。トルコ・リラ、インド・ルピーの史上第安値更新もブラジルと同じ流れの中で起こった。世界の金融市場を水浸ししていたアメリカの余剰マネーの引き揚げははじまったばかりである。ブラジルでのデモはバ―ナンキ発言と背中合わせの現象のひとつだと思われる。
21日、NY市場は、3営業日振りに反発、NYダウは、前日比41ドル高、14,799ドルで取引を終えた。今朝6時台放送の米ブルームバーグニュ-スに出たドミニク・コ―記者は「この日の最大のトピックスは米国債が引きつき売られ10年物国債の利回りが2.542%をつけたことに尽きる。」と解説していた。NY外国為替市場ではドルが買われ、1ドル=97.86円、1ユーロ=128.41円で取引された。7時台放送のワ―ルドWaveMorning「経済情報」に出演した三菱東京UFJ銀行、村尾典昭氏は「消費関連銘柄に買いが入った。先日のバ―ナンキ発言も利上げの「後倒し」を示唆している。金利急騰が一服すれば株価も落ち着くだろう。来週予定されているEUサミットを注目している。」と解説していた。NY原油はバレル93.19ドル、NY金はオンス1,291.60ドルだった。
先の米ブルームバーグにゲスト出演したディ―ラ―、マーク・ファーバー氏は「売られ過ぎの反動が必ず出て来る。バ―ナンキは来年半ばに国債買上げを中止すると発言した。その一方で、金融引き締めは行わないと明言している。自分は天の邪鬼だからいうのかもしれないが、量的金融緩和が直ちに縮小、撤廃するとの見方は極めて危険だと思っている。」と発言していた。アメリカ景気は時間をかけながら回復に向かう。7.7%の失業率を6.5%まで下げることは容易でないとバ―ナンキさん自身も思っているに違いない。
楽観し過ぎは危険だが極端な悲観はそれ以上に危険だ。慌てる乞食はもらいが少ない。(了)
ブラジルでのデモが全土で100万人の規模に達したと22日朝放送の英BBCが伝えていた。リオデジャネイロでは30万デモが行われた。一部は暴徒化した。訪日を予定していたジルマ・ルセフ大統領(65)はキャセル、緊急の閣議を開いた。政界腐敗、汚職諸々の政府への怒りが爆発した。ここ20年で最悪の事態だ。きっかけはお粗末な公共サービスへの対応の遅れにある。きっかけは地下鉄、バス運賃の値上げだった。フランスF2もブラジルでのデモの動きを詳しく報道した。世界青年の日を来週に控えている。コンフェデレーションズカップ会場には警官隊が配備されたと伝えていた。
NHK・BS、ワ―ルドWaveMorning出演のキャスターは、ブラジル経済はここ10年で17%の成長を謳歌していた。ブラジル大統領は3,500万人を貧困から解放した。今政府は対応に戸惑いを見せている。その背景に6.5%のインフレがある。ジャガイモ、野菜の値段が2倍以上値上がりした。ブラジル・レアルの対ドル相場が1レアル=0.50ドル台から同0.40ドル台へ急落している。米FRBの金融政策の転換がブルジルから急激な資金流失をもたらしたなどと指摘していた。アメリカの金融政策の転換はブラジルに限らない。トルコ・リラ、インド・ルピーの史上第安値更新もブラジルと同じ流れの中で起こった。世界の金融市場を水浸ししていたアメリカの余剰マネーの引き揚げははじまったばかりである。ブラジルでのデモはバ―ナンキ発言と背中合わせの現象のひとつだと思われる。
21日、NY市場は、3営業日振りに反発、NYダウは、前日比41ドル高、14,799ドルで取引を終えた。今朝6時台放送の米ブルームバーグニュ-スに出たドミニク・コ―記者は「この日の最大のトピックスは米国債が引きつき売られ10年物国債の利回りが2.542%をつけたことに尽きる。」と解説していた。NY外国為替市場ではドルが買われ、1ドル=97.86円、1ユーロ=128.41円で取引された。7時台放送のワ―ルドWaveMorning「経済情報」に出演した三菱東京UFJ銀行、村尾典昭氏は「消費関連銘柄に買いが入った。先日のバ―ナンキ発言も利上げの「後倒し」を示唆している。金利急騰が一服すれば株価も落ち着くだろう。来週予定されているEUサミットを注目している。」と解説していた。NY原油はバレル93.19ドル、NY金はオンス1,291.60ドルだった。
先の米ブルームバーグにゲスト出演したディ―ラ―、マーク・ファーバー氏は「売られ過ぎの反動が必ず出て来る。バ―ナンキは来年半ばに国債買上げを中止すると発言した。その一方で、金融引き締めは行わないと明言している。自分は天の邪鬼だからいうのかもしれないが、量的金融緩和が直ちに縮小、撤廃するとの見方は極めて危険だと思っている。」と発言していた。アメリカ景気は時間をかけながら回復に向かう。7.7%の失業率を6.5%まで下げることは容易でないとバ―ナンキさん自身も思っているに違いない。
楽観し過ぎは危険だが極端な悲観はそれ以上に危険だ。慌てる乞食はもらいが少ない。(了)