こうして捻じると手首が痛みます
「腕を内側に捻じると手首が痛い」という方が来られました。
どれどれ、とブースに入り、
「ちょっと写真撮らせてくださいよ」と言い、撮らせてもらったのが上の写真です。
この症状はときたまいるのですが、経絡で言うと「心経」になります。
則ち、心経の異常で(多くが心臓の異常で)経絡上に異変が出ているわけです。
下の図の赤線が「心経」で、手首の所の丸い部分が痛む所です。
手の少陰心経と痛みの部分
こういう症状は、鍼を使うと、足のツボでもすぐ治せるので、ほんとは足のツボを使いたかったもですが、ちょうど鍼を使わないで治す方法の研究もしていたので、鍼は使わずに、手指だけで治すことにしました。
私の手を、患者さんの手首に当て、軽く少し捻じります。
ちょっと緩めて、再び軽く捻じります。
これを3回ほどしてから、
目は頭蓋骨・肩・脊椎・腰とも連動しています
「はい。痛みの確認をしてください」と言うと、手首を何度か捻じってから、薄笑いしながら首を横に振っています。
「痛みは取れましたか?」と聞くと、ちょっと不満げな顔そしながら、
「はい。取れましたね」と言う。
あまりにも簡単に痛みが取れたので、納得できない様子でした。(笑)
最近は、痛くない治療というのが流行っていますので、当院でも痛みの出ない治療法で対処することが多くなってきましたが、痛みのない治療は、「元に戻りやすい」という欠点がありますので、そこをどのようにカバーするかが大切だと思います。
則ち、痛みが取れたからといって「治った」ではないということです。
再発しないということが「治った」になると考えています。
そのために、できれば経絡調整や骨格調整をするわけです。
「部分治療」だけでは、何度も患者さんを通わすことなるので、私はそのような方法はあまり好きではありません。
本治法で治療するなら、患部の痛みと同時に、根本となる部分も調整できますので、当院では常に本治法を使うようにしています。
また、本治法のほうが「遠位取穴」(患部から遠い部分に取穴する方法)を使うので、治療としては面白いですし、早く完治させることができます。
この方にも、そのような説明をしてから経絡調整と胸椎上部を整えておきました。