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熊本尚美ショーロを奏でる:日伯協会創立90周年記念事業
江嵜企画代表・Ken
日伯協会90周年記念行事の一環として7月25日午後7時から神戸凮月堂ホールで「熊本尚美ショーロを奏でる」演奏会が開かれ、熊本尚美氏のフルート、中島徹氏のピアノ、だいとうじさかえ氏のブラジル楽器カヴァキーニョ、コモブチ・キイチロウ氏のベース、アレシャンドレ・オザキ氏のドラムのクインテットを楽しみに出かけた。
開演30分前に会場に着いた。中学同窓で日伯協会副理事長を務めるTさんが、かぶりつきの席を用意してくれていた。会場の様子をいつものようにスケッチした。インターミッションのあと熊本尚美氏がピアノ演奏する様子を描き込んだ。神戸時代はフルート一本だった。日本では二兎を追うものはなんとかと言われた。リオではいいものはいい。一度限りの人生。ピアノも本格的に勉強していますと紹介された。
入場券にはコーヒーかブラジルの地酒、カイピリーニャー一杯がつく。迷わずカイピリ―ニャーを選んだ。植物酒である。これはいける、というのが、一口飲んだ第一印象だった。ついおいしいもんだから、二杯いただいた。会場を出た後も、心地よい酔いを楽しむことが出来幸いだった。
「ショーロ」とは初めて聞く言葉である。もともとヨーロッパ移民が持ち込んだメロディーで、それにアフリカンが加わり、さらにネイティブブラジリアンの情緒が入り混じって生まれたブラジル音楽の源流。「ショーロの語源は、ポルトガル語のショール「泣く」という言葉ですと、Tさんが耳打ちしてくれた。
「ショーロ」を聞いていると、優雅なメロディーが耳に忍び込んでくる感じだ。優雅でありながら親しみ深いところがいい。ヨーロッパ、アフリカ。ブラジルと交じりあった、お酒ならカクテルの味なのかもしれない。休憩15分含めて9時までの演奏を堪能した。
熊本尚美氏は神戸市出身。13年前からブラジルに在住しておられる。大阪音大フルート専攻卒業、関西フィルハーモニー、大阪交響楽団など数々のオーケストラ演奏活動、クラッシック音楽演奏を続けていた。とある日、ショーロを耳にして虜になってしまった。2001年、ショーロ勉強のためにブラジルへ。2004年9月に、リオデジャネイロに活動の拠点を移す。リオでショーロ学校の講師を務めている。
日伯協会創立90周年記念事業として、8月6日(土)午後2時から海外移住と文化交流センター5階ホールで講演会が開かれる。講師は国立民俗学博物館名誉教授、中牧弘充氏と熊本尚美氏による「Kobe&Rio 私の音楽人生」と題して講演、ブラジリアン7弦ギタリスト,阿部浩二氏の演奏が予定されている。(ご参加希望者は日伯協会事務局(電話)078-230-2891予約が必要)(了)