地政学リスク後退と楽観ムード台頭、NYダウ232ドル高、一方、北朝鮮状勢緊迫、米議会審議も暗雲と米ABC警告

(学校で教えてくれない経済学）


キャタピラー8.1%高、マクドナルド5.5%高が市場をリード、25日のＮＹダウは232ドル高、20,996ドルで取引を終えた。仏大統領選挙第1回投票結果受けて逃避意識が後退、VIX恐怖指数が急低下、債券が売られ利回りが上昇、ドル買戻しの動きから、1ドル＝111.09円、1ユーロ＝121.44円と対ドル、対ユーロとも円が売られた。NY原油（WTI）は米原油在庫統計待ちからバレル48.87ドルを底に持ち直し同49.56ドルで取引を終えた。一方、ＮＹ金はリスク不安後退からオンス1,267.20ドルへ続落した。トランプ米大統領が、メキシコ国境壁建設予算確保先送りを容認したと伝えられ、暫定予算合意への道筋が生まれ、政府機関閉鎖の事態回避との思惑も全般楽観ムードを支援している。

26日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で英BBCは「米原子力潜水艦が韓国プサン港に密かに入港していた。米空母カールビンソンと合流すると見られている。朝鮮半島での緊張が高まっている。北朝鮮は朝鮮人民軍創設記念日の25日、300～400門の長距離砲訓練を行った。金正恩委員長が見守ったと伝えられる。映像は公開されていない。一方、中国政府は武大偉特別代表を訪日させ、米韓日の連携強化を進めようしている。中国が北朝鮮状勢を深刻に受け止めている表れだろう。」と伝えた。26日朝放送の韓国KBSは「中国は中朝国境に20万の兵を配備した。中朝国境検閲強化しており、特にアメリカ人、日本人、韓国人は入国できない措置を取った。」と伝えた。韓国KBSは「北による6回目の核実験に備えて中朝国境では放射能汚染対策訓練を実施している」と伝えた。26日朝放送の中国CCTVは「北朝鮮は中朝国境付近で大規模砲撃訓練を実施した。中国の立場は北朝鮮状勢は複雑で緊急状態にあるとの認識の元、6ケ国協議を早期に再開、日本、韓国との緊密な協議を求めている。武大偉特使を日本に派遣した。」と伝えた。

26日朝放送のフランスF2は「パリシヤンゼリゼ通りで殉職した警官の葬儀が25日行われた。フランス大統領選第1回投票で残ったマクロン候補、ルペン候補も私人としえ参列した。オランド大統領は「殉職警官はフランスの平和のために命を捧げた」と棺に花と哀悼の言葉を捧げた。一方、マクロン選挙本部長は「まだ選挙は終わっていない」と異例の談話を発表した。第一回目の投票結果、マクロン候補がまるで大統領になったかのような演説をしたことや派手な祝賀パーティーを開いたことに対する批判をかわし、楽観ムードを引き締めたようだ」と伝えた。26日朝放送の米ABCは「フリン元大統領補佐官がロシア政府から受け取っていた謝礼金を公表しなかったことが明らかにされ、刑事事件になれば禁固5年の判決を受ける可能性があると民主党議員が発表した」と伝えた。米ABCは「トランプ大統領就任後100日目に当たる29日を前に、26日には大型税制改革案で法人税の現行35％を15% への引き下げ含む計画である。財源問題もからみ民主党との調整が難航する可能性が新たに出て来た」とトップで伝えた。

米国株上昇で楽観ムード謳歌しているが國際状勢は同時並行して緊迫度を高めている。（了）