米OMC会合後のパウエル発言待ちで様子見、利益確定売りでＮY株反落、一方、アストラゼネカワクチン接種後の脳内血栓症増加で欧州でワクチン接種に遅れ（学校で教えてくれない経済学）

16，17日開催のＦOMC会合後のパウエルFRB議長の記者会見での発言で長期金利の今後を見極めたいと様子見、4連騰の後でもあり利益確定の売りが出て16日のNY市場ではダウが32,825ドル、127ドル、0.4%安、Ｓ&P500，3,962，0.2%安、ナスダック、13,471，0.1%高、ほぼ横ばいで取引を終えた。米商務省の16日発表では2月の米小売高が寒波の影響で前月比3%減も過去3月合計では増加した。ワクチン接種が進展、追加の経済対策による個人消費増加、小売店、レストラン再開の動きもあり小売高は増加継続との見方が多い。

恐怖指数VIXは19.79 ,1.2% 低下、米10年債利回りは1.585%から1.621%まで急激に上昇した。NY市場は1ドル＝108.97円、1ユーロ＝129.69円、1英ポンド＝151.35円で取引された。NY原油（WTI)はバレル64.95ドル、0.7%安、北海ブレント、同68.53ドル、小幅安と3営業日続落した。NY金はオンス1，730.10ドル、0.1%高とほぼ横ばいで終えた。ビットコインは5万6，338ドルと1.3%高で取引された。NY株個別銘柄の動きではこのところ値上りしていたボーイングが255.21ドル、3.9%安、一銘柄でダウを68押し下げた。一方、ホームデポは282.08ドル、1.3%高、ダウを23ポイント押し上げた。ナスダックではテスラ、676.88ドル、4.4%安、ズームビデオ、335.06ドル、4.3%安が目立った。一方、米国で初めて子供用ワクチンの試験的接種をはじめるとの発表を受けてナスダック銘柄のモデルナ株が156.02ドル、8.6%急騰した。

17日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で米ABCは「米モデルナ社が子供用ワクチンの有効性を確かめるため生後6月から11歳までの子供6,750人が参加して治験を始める。16日時点、米国で人口の12%がワクチン接種を受けた。一方、米国全体では新型コロナ感染者数に明らかな減少が見られるが14州では増加している。欧州ではアストラゼネカワクチン接種により血栓で死亡者が出たことから一時的に接種停止を決めた国が10国を上回った。子供用ワクチン接種の治験でどのような結果が出るか注目される。」と伝えた。

英BBCは「ジョンソン英首相は16日、英議会で演説、EUからの離脱に伴い英国の安全保障体制見直しの一環として核戦力強化を目的に核抑止力強化する。核弾頭現状160を260へ拡大すると表明した。一方、インド太平洋地域関与を深めるため空母クイーンエリザベス派遣を決めた。」と伝えた。フランスF2は「仏ブルターニューで既存のPCR検査では陰性だった患者8人が死亡した。そのうち7人が英型でも南ア型でもないブラジル型でもない仏型変異ウイルスであることが判明した。16日、過去24時間以内での新型コロナ感染者数は29,975人と依然高いレベルで増加している。ICU使用率は100%近い。」と伝えた。ドイツZDFは「アストラゼネカワクチン接種を欧州医薬品局発表迄一時的に停止、この日接種を予定していた多くの会場は閑散としている。WHOはアストラゼネカワクチンと脳内での血栓症との因果関係は認められないと発表した。」と伝えた。中国CCTVは「米日2プラス2会合での中国を脅威とする共同声明に断固反対すると報道官は話した。」と伝えた。（了）