NY株大幅安、ロンドン/ブレント原油一時、バレル80ドル超え、株安のあとNY/WTI反落、一方、中国で石炭規制受けて電力不足で停電、遼寧省ではローソク生活と香港ＴVB(学校で教えてくれない経済学）

インフレ懸念から米国債券が売られ利回りが上昇、長期金利の指標の米10年物債利回りは一時1.56%まで上昇した。NY株が3株価指標揃って大幅値下がりした。イエレン米財務長官が28日の米議会上院公聴会で「デルタ株感染拡大という向かい風が吹いている。米国景気に被害が出ている。米債務上限の引き上げがなければ政府機関閉鎖となる」と証言したことも投資家不安を強めた。「債務上限引き上げを巡って米下院で引き上げ反対の共和党と民主党との間で意見がまとまっていない。」と28日、ブルームバーグ電子版が伝えた。

28日、NY株式市場ではダウが34,299ドル、569ドル、1.63%安、S&P500、4,352，90ポイント、2.04%安、ナスダック、14,546、423ポイント、2.83%安と3指標揃って値下がりした。個別銘柄ではマイクロソフト、283.52ドル、2.25%安、ダウを70押し下げ、ゴールドマンサックス、389.50ドル、2.58%安、ダウを67ポイント押し下げた。ナスダックではグーグル、2，723.68ドル、3.76%安、アマゾン、3，315.96ドル、2.64%安と主力株安がナスダック全般の値下がりをリードした。

「恐怖指数VIXは23.25と23.93%上昇、米10年債利回りは1.546%、4.18%上昇した。ＮY外為市場ではドルが上伸、1ドル＝111.50円、1ユーロ＝130.26円、1英ポンド＝150.91円で取引された。ＮY原油市場では欧州でのブレントオイルがバレル80ドル突破の流れを受けて高く始まったが、株急落の流れから反落、WTIがバレル74.34ドル、1.47%安、北海ブレントは80ドルを一時超えたが77.44ドルとほぼ前日並みの水準まで戻され取引を終えた。NY金はオンス1，733.70ドルとほぼ変わらず、ビットコインは4万1，831ドル、0.79%安で取引された」と28日、ロイター電は伝えた。

29日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で中国CCTVは「中国政府は 共産党創立100周年を控えて「白書」を作成「中国的全面小康」と中国共産党はゆとりある社会を実現し未来に向かってより安定した社会実現を目指す。」と伝えた。上海、東方衛視は「①28日、広東で中国最大の第13回航空ショーが開かれた。数々の新製品が紹介された。700企業が参加した。無人戦闘機含む新鋭の航空機100機が披露された。垂直離着陸飛行艇が注目された。②広東、江蘇、山東、遼寧など多くの省で停電している。遼寧省では午前3時から10時までなど4段階に区切って停電が実施されている。③ドイツ、ハンブルグへ向けて国際貨物列車「上海号」が28日、上海駅を出発した。現段階では週1本であるが年間500本に増便予定である。船便と比べて2倍の輸送力があり貿易拡大への期待が高まる。」と伝えた。香港TVBは「中国で電力不足が深刻化している。石炭不足、中国政府によるＣＯ2削減計画が背景だ。遼寧省では夜はローソクの生活に変わった。オフイスのエスカレーターが止められた。」と伝えた。シンガポールCNAは「中国が「白書」を出し、格差是正「共同富裕」実現を目指す。欧米が展開する中国悲観論に対して自国の立場強化を謳った」と伝えた。（了）