彼岸花
画・江嵜 健一郎
自宅マンションすぐそばの御影中町2丁目交差点を西に向かって渡らず左折、南へ2、30メートルほど下った路傍に例年、9月中旬になると彼岸花が計ったように花を付ける。
15日はまだゼンマイの董の様な形だった。ところが16日お昼過ぎに傍を通ったら花が開き始めていた。絵心を大いに刺激され、とるものとりあえずスケッチして自宅に持ち帰り彩色した。
いつものように彼岸花をヤフーのブログで検索した。
彼岸のころに咲くから彼岸花という。彼岸花は曼殊沙華ともいう。マンジュシャゲはサンスクリット語で天界に咲く花を意味する。おめでたいことが起こる兆しに赤い花が天から降ってくるという仏教の教えから来た。
彼岸花の学名はリコリス・ラジアータ。リコリスはギリシャ神話の女神、海の精リコルス。ラジアータはギリシャ語で放射状の意味。花が完全に開いたた時に放射状に大きく広がっていることから来た。
彼岸花は田んぼの畔や墓地に多くみられる。彼岸花は葉、茎、根に毒がある。球根の部分は特に毒が強い。そのためモグラやネズミが敬遠する。稲やお墓を荒らさないため彼岸花が植えられた。
彼岸花の花言葉は「悲しき思い出」、「あきらめ」、「独立」、「情熱」と出ていた。
彼岸花は土の中から突然茎を伸ばし花を付ける。花が枯れた後に葉が出てくるから「花見ず葉見ず」という言葉が生まれたとあった。
暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったものである。今年の夏はことのほか暑かった。しかもコロナというおまけがついた。世界では3度目のワクチン接種を始めたという国が複数出て来た。何とも気ぜわしいことである。
秋から冬にかけてコロナ・ウイルスは元気になる。ここは免疫力を付けて何としてもコロナを乗り切りたい。(了)