ケイトウ
画・江嵜 健一郎
自宅マンション近くの御影中町2丁目交差点を西に向かって渡り、左折、しばらく南下すると路傍に鮮やかに咲いたケイトウの花が目に飛び込んでくる。
8月初めから咲いていたのは承知していた。なかなか描く機会がなかったが、頃は良しと日曜日の昼前に出かけてスケッチ、自宅に持ち帰り彩色した。
いつものようにヤフーのブログのお世話になりケイトウを調べた。ケイトウは漢字で鶏頭。文字どうり鶏のとさかから名がついた。とさか色の赤以外にも黄色、白などある。
原産地はアジア、アフリカの熱帯地方。奈良時代に中国経由で渡来したというから日本でも昔から知られていたことが分かる。
鶏頭の十四、五本もありぬべし。長い闘病生活の末、正岡子規が読んだ句。鶏頭は秋の季語と出ていた。
ケイトウの花言葉は「おしゃれ」、「気取り屋」、「風変り」、「個性」、「色褪せぬ恋」。ケイトウの立ち姿から生まれたとあった。
絵心を大いに刺激してくれる花であることには異論はない。花を描いていると、いつも元気をもらえるからひたすら感謝である。(了)