画・江嵜 健一郎
今年最初の日本画教室が1月7日(土)にスタートした。ただ、昨年一年かけて「カトレア」の絵を描いたあと今年の画題が決まらないまま、絵の具、膠、胡粉に筆などの道具と色紙を持参して教室に出かけた。
幸いにも教室の仲間のお一人が手持ちしておられたカサブランカの写真をお借りしてスケッチした。
教室は朝10時半から午後1時で終わる。その日の朝書き物をしていて20分近く遅刻した。時間内にとりあえずスケッチを一枚描き上げた。色紙に描きたいと、猪熊佳子先生に伝えると「主役は二枚の花。」ですと画用紙の裏に〇を2つぽん、ぽんと描かれた。そして「色紙一杯に2つの花を大きく描きなさい。」とアドバイスいただいた。
なにもかもつい描き込もうとしてしまう。よく見て、丁寧に描くことは大事なことだが「何を描きたいかがより大切だ。」と猪熊佳子先生からいつも指導される。
色紙は扇面と円面の二種類手持ちしていた。扇面より円面の方が納まりがいい感じがして花を主役にして自宅で仕上げた。
余談ながら昨年末から新年に入った分もいれて10枚ほど干支の色紙を描いた。いままで例になく多かった。
ただ漫然と絵を描くのとどなたに差し上げるかを頭に置いて描いた絵は確かに違う。
今年年女ですとお聞きした友だちのHさんに年末に描いてお送りした。あとでなんと神棚に供えていただいているとお聞きして感激した。ウサギさんも喜んでいるに違いないと思っている。
今年年男の方がお二人おられた。その内のお一人は当欄でもお馴染みの先年奥様をなくされた作家のSさんである。奥様のお仏壇にならべて飾っていただいているとお聞きした。
カサブランカに話を戻す。いつものようにヤフーのお世話になる。
カサブランカはユリの女王と呼ばれる。花ことばは「高貴」、「純粋」、「無垢」、「威厳」、「祝福」、「壮大な美しさ」、「雄大な愛」、「甘美」とあった。
白ユリを聖母マリアに捧げられたという神話がある。純潔のシンボルとされる。カサブランカは日本のユリを原種として改良された。
カサブランカは文字通り白い家。白と決まっている。色がつくと厳密にいえばカサブランカではないとあった。(了)