ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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論語と鍼灸 (44) 上手く鍼を刺す方法と治療の巧拙

2011-06-18 09:13:53 | 論語と鍼灸
【礼(れい)は其(そ)の奢(しゃ)ならん与(よ)りも寧(むし)ろ倹(けん)なれ。喪(も)は其(そ)の易(えき)ならん与(よ)りも寧(むし)ろ戚(せき)なれ】
(礼は立派に見せるよりも、つつましくあったほうがよいです。葬儀は、きちんとこなすよりも、いたましくあったほうがよいです)


陰と陽、表と裏、虚と実、しぐさと思い、これ全て一体です。
どちらか片方だけしか見えないときは、偏った見方をしてしまいます。
形から入るのも順ですが、むしろ「思い」から入るほうがいいということです。

孔子は口先人間を嫌います。
見掛け倒しを嫌います。
冉有が「あなたの学説を嫌うのではありませんが、私には力不足です」と言ったのに対し、孔子は「実行が先だよ」ということを示すために、こう答えました。

【力足らざる者は中道(ちゅうどう)にして廃(はい)す。今女(いまなんじ)は画(かぎ)れり】
(力が足りない者は、道の途中で脱落していくものだ。今のお前はまだ踏み出しもせずして見限っているのだ)

こんな情景を何度も見てきました。
「鍼はこう持つのですか?」
鍼の持ち方ではなく、いかに痛みなく刺すかです。
ポーズを重視する人は、真意を見失うことがあります。

「先生の理論は鍼灸の本にないのですが?」
(私の持論なので私の本には書いてある)
従来の鍼灸の本にあるから正しいと考えるのは間違いです。
問題は、「いかに治すか」なのです。
本に支えられたポーズよりも、自分で実験してみて、それを糧にするのです。

先日の夜中に、ある女性の方からメールを頂きました。
内容は、「本に書かれたお灸の理論や実技は実際と違う」というものでした。
「本にはこのように書かれているのに、センサーや注射器を使って実験してみたら、まるで逆の結果が出てきた」と興奮ぎみのメールでした。

まだ交渉してないのですが、次回の実技講習で発表してもらおうかと考えています。
彼女は真実を追究しているのです。
それでこそ鍼灸師としての値打ちがあると思います。

本に書かれたことだけをしゃべるのは、誰にでもできます。
単なるポーズにすぎないからです。
その「真」を知った人のしゃべるのは「心」が入ります。
つつましいのです。

【礼は其の奢ならん与りも寧ろ倹なれ】
これは鍼の刺し方、治療の仕方に現れます。
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