第108回尚歯会風景
画・江嵜 健一郎
毎年9月第3土曜日開催の尚歯会(主催:一般財団法人、住吉学園)が台風14号の影響で一日延期され、9月19日(日)、神戸市立住吉小学校で開かれた。
コロナ下で昨年同様イベントは中止、住吉地区に住む数え70歳以上の7,000人以上全員に記念品贈呈の案内があり楽しみにして出かけた。
途中たまたま同じマンションに住むお仲間のご婦人の皆様と出会い、しばし談笑会場に着いた。校舎に入ると消毒、検温チエック、お世話役の方に笑顔で出迎えていただいた。
記念品手渡し場は住吉小学校校庭に密を回避するため4箇所離して設営されていた。小生は勝手ながら皆さんと別れ、小学校校門前の様子をスケッチし、帰宅後彩色した。
尚歯会の「歯」は年齢。「尚歯」は敬老を意味する。明治44年(1911)12月に当時住吉に住む70歳以上の高齢者に村の発展に尽くしたことに感謝して始められた。阪神大水害(1938年)と第二次世界大戦(1946年)過去2回のみ中止されたと記録にある。
尚歯会イベントだけではない。住吉学園は学校経営に加えて住吉地区在住の有資格学生に高校、大学生に奨学制度を実施している。どこから資金が得られるのかは推測の域を出ないが、ご先祖さんからの遺産である山林、不動産の売却によると伝えられる。
帰宅して記念品を早速開けてみた。紀州うめ100%の梅干し、350グラム2ケースが目玉。人気の定番で変わらない。その他メニューは適宜変更される。洋菓子セット、せんべい、柿安製の佃煮3ケースまとめて紙袋一杯に入っていた。
住吉小学校にほぼ隣接したところにあり2018年10月1日オープンしたナトリウム/塩化物温泉「恋野温泉うはら湯」と岩盤浴招待券が計4枚添えられていた。
当方は家族2人分記念品がいただける。恒例により孫家族におすそ分けする。
自分の齢を棚に上げてとやかく言える資格はないが、スケッチしていて改めて杖をつき、背をかかがめて結構重い記念品の包を2ケ―ス抱えて歩く姿を見かけた。カートを引いておられる方も多かった。車で受け取りに来る人も年々増えてきている感じがする。
齢は誰とて取りたくないが、コロナにもめげず、元気に記念品をいただきに出かけられることにひたすら感謝である。(了)