思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

うーむ、ついにデジカメは終着駅に行き着いた!?ソニーのNEX-7

2011-10-01 | 趣味


ソニーが11月発売予定の新コンセプトのデジタルカメラは、通常の新製品ではなく、デジタルカメラの終着駅とも言える革命的な製品ではないかと思います。

ソニーは、α55で半透明ミラーを用い、一眼レフの構造上の難点であった、シャターを切る前後にミラーを上下させるクイックリターン機構をなくしました(フィルム時代にはキャノンが一時この方式を採用しましたが、ファインダー画像を電子化できない時代でしたので廃れてしまいました)。これは、一眼レフの構造上の難点であったミラーショックの問題を克服し、数々の新機構(特に秒間10コマもの連写)を可能にしましたが、液晶ファインダーゆえに画像の悪さを甘受しなければならない欠点がありました。

今月発売になるα65と77は、有機ELファインダーにより画像を大幅に改善し、一見、光学ファインダーと変わらないレベルに達したとのことですが、これと同じファインダーを内蔵したのが、11月に発売になるMEX-7です。

NEXシリーズのNEZ-7は、ミラーレスの一眼ですので、平ぺったく小型軽量ですが、受光部はAPSサイズで一般の一眼レフと同じ大きさです。α65や77と同じ有効2430万画素のCMOSセンサーですが、光が半透明ミラーを経由しませんので、ミラーの平面性や反射の問題から完全に自由で、原理上は同等以上の画質が得られるはずです。

更によいのは、ミラーボックスがないこの形式では、広角レンズを逆望遠タイプ(レンズ後部がミラーに当たらない工夫)にする必要がなく、設計の自由度が大きいことです。12月に発売が予定されているツァイスの24mmF1.8は、この利点を活かし、ディスタゴンではなくゾナータイプです。大口径にも関わらず小型にできるため価格も安くなります。

α65や77と同じ新機構が満載で(レンズ収差も倍率色収差・歪曲・周辺光量をカメラ側で補正)、通常の一眼レフと同等の画質を実現したNEX-7は、小型カメラと一眼レフの利点を融合して生まれた新コンセプトのカメラと言えます。

この形式がデシタルの普遍的な構造になるのではないか、とわたしは思います。
よいレンズがたくさん出ると、今までの一眼レフの世界を脅かす存在になることは間違いないでしょう。

NEX-7は、デザインもよく、ボディー材質もマグネシュウム合金、パーツも金属削り出しで高級感があります。これはα77以上に買いですね~~。


武田康弘


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このブログを「価格コム」のクチコミ欄に掲載したところ、大反響で、わずか数日で「燃えるコメント」!?が59件も寄せられました。反響の大きさにビックリです。小型であるのにも関わらず確固とした存在感をもつNEX-7が放つオーラの強さを実感しました。
文学的レトリックを用いた標題=「ついに終着駅に行き着いた!?」には、反発された方が多いのをみて(ちゃんと受けとめられた方もいらっしゃいますが)、
ルソーの『社会契約論』(創造的書物に共通するレトリカルな表現をもつ)の意味を掴めず、ルソーは全体主義者だ、と言う社会学者の言説を思い出しました。言葉を部分としてしか読めない人(単なる事実学による事実人)が増えたのは、現代教育の悪しき成果かもしれません。

わたしは、以下のコメントを出して終わりとしましたので、コピーします。

なにはともあれ、活発な議論になり、よかったです。

もちろん、一般的な言い方をすれば、
「高い質感の金属ボディーもち、現代的に洗練されたデザインのデシタル一眼の高級機」
「一眼レフの主流と同じAPSサイズのイメージセンサーを搭載し、従来とは比較にならない高精度の有機ELファインダーを内蔵」ーーーこれは、画期的な新製品。
ということですが、
わたしは、あえて表題を「終着駅!?」にしましたので、インパクトが大きかったようです。
!?が付いていることで分かるように、文字通りの「終着駅」でないのは言うまでもありません。「一つの優れた結論」というのが正確でしょう。
ただ、
「部分」ではなく「全体」についての総合判断(あるものが優れたもの=魅力あるものであるかどうか)をし、それを書き表すときは、【レトリカル】な言い方のほうが適することが多いのです。
「終着駅に行き着いた!?」という文学的表現を使って、このカメラのもつ力を表現したのは、そのためです。

いろいろ有益なご意見を書いて下さった方々には感謝です。ありがとうございました。

武田康弘

コメント (1)
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