思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

「自虐史観」と言う人は、人間失格者としか言えないでしょう。

2013-02-20 | 社会批評

   安倍首相をはじめ、靖国神社、左翼運動からの転向者、新興宗教の教祖らは、「『自虐史観』を正して、日本に誇りをもとう!」と主張しますが、

わが国が、天皇教=靖国思想を象徴する「滅私奉公」「忠君愛国」のスローガンにより軍国主義へと突き進んだ事実をしっかりと認識し、具体的な加害の実態を調査し、そうした行為を支えた【思想】(想念)を反省・検証・克服するのは、日本にうまれ生きる人間にとって、必須の営みのはずです。

   同じ敗戦国のドイツでは、日本では考えられないほど深く広く、戦争への反省を行い、ナチズムを生んだ背景への踏み込んだ研究を続けています。それが、結果として世界からの尊敬を生んでいます。安倍首相をはじめ、靖国神社、左翼運動からの転向者、新興宗教の教祖らは、彼らドイツ人を『自虐史観』だと言って批判するのでしょうか?

   真正面から自国の誤りを認め、それを起こした【思想】を反省・検証・克服する努力をする人こそが、ほんとうに国を愛する人であり、普遍的な価値をもつ人間です。自分たちの国が犯した罪を過少に見、責任から逃げ回る人は、世界基準でみれば、明らかに人間失格者というほかありません。

   わたしは、人間失格者としてではなく、善美に憧れる人間=人間の名に値する人間として生きたいと思います。日本にうまれ育った一人の人間としての誇りをもつためには、過去の過ちを真正面から見据える勇気が必要です。希望に満ちた新しい人生と社会を創造するために。

武田康弘

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