思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

政府の命令で教科書を変えると決定ーー安倍政権の底知れぬ悪は国を亡ぼします。

2014-01-28 | 社会批評


 安倍首相は、NHKという公共放送局を、政府の放送局へと変えるために、経営委員5名の交代者のうち4名を安倍グループで固めて(経営委員は全員で12名)布石を打っていましたが、今回の新会長人選において、ストレートに安倍氏と同一のイデオロギーをもつ(従軍慰安婦問題や歴史認識における右翼思想)籾井勝人氏を起用し、ハッキリと「政府放送局」へと舵を切りましたが、

 学校教育においても、領土問題において多様な考え・見方は許さず、竹島や尖閣を「日本の固有の領土」と記載させるとしました。教科書は実際上、国定教科書にするというわけです。
議論をさせず、考えさせることをさせず、政府見解をそのまま教え込むことを当然だとする主張ですが、これは、【思考力・判断力・批判力を養う民主的教育】を元から否定するもので、これでは、戦前の洗脳教育の復活です。

 個人の自由と責任を育てず、日本人の多様な思考・思想を認めない教育が国を未曾有の厄災に招いた現代史の事実を無視するトンデモナイ悪行というほかはありませんが、こういう国粋主義・ナショナリズムは、世界に通用する優れた普遍的人間性を育てず、結局はわが国を貶めることにしかならないのです。

  自らの特定のイデオロギー(狭い思想=日本主義)を実現するために国家権力を使うとのは、民主主義の原理に反する恐ろしい行為ですが、それに対して主権者であるわれわれは、また権力への監視を重要な役割とするはずのマスコミがどのように応接するか、それが問われています。

 「キチガイに刃物」以上に恐ろしいのは、「国粋主義者に権力」です。これは、歴史の貴重な教訓です。


武田康弘

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする