ベートーヴェンの魂の詩(うた)ー弦楽四重奏曲。
2003年に録音がおわったゲヴァントハウス四重奏団の10枚組全集が2600円!!あまりの安さにつられて買ったのですが、これがとんでもない名演奏。
伝統を満足させ、
革新を満足させ、
みずみずしい新鮮さに驚きますが、同時に、盤石の安定感を持ちます。
わたしは、過去40年以上にわたって著名な四重奏団の名演奏を聴いてきましたが、他と比較をする気が起きません。
どんな演奏であれ「完璧」というのはありえないはずですが、でも、完璧!と言うほかないような気分。
リアル、クリアー、豊か、楽しい、充実、明るい。晦渋さとは無縁で、音楽が命を持ち呼吸しているよう。善美そのものを見るような、でも、とても人間味に溢れる、相反するような要素が見事に一体化した名演奏。
技術も最優秀ですが、冷たさは皆無。しかも録音が抜群に優れていて、実に美しい音です。眼前に奏者が見えるよう。
あわてて今年の来日演奏家を調べたら、なんと11月に来日予定とのことー震えました。
同じ11月には、ペライアが室内オーケストラと共に来日、今年は弾き振りです。いや~~~~~、2014年は凄い年になりそうです。
追記 ※この盤は、Amazonではさらに廉価でした(通常はHMVの方が安く、かつ情報も豊富で的確ですが)。
武田康弘