思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ベルリオーズの世界ー「幻想交響曲」 クリュイタンスの東京公演

2008-09-16 | 日記
以下は、わたしの主宰するコミュニティー【ベルリオーズの世界】のトピックです。

幻想交響曲についてもう一度。実は、わたしの「幻想」のベストは、
クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団の東京公演なのです(クリック)。
1964年の東京文化会館でのライブですが、これは初出時に感動し、多くの友人に
勧めました。
古いライブですが、テープヒスさえ気にしなければ、自然で聞きやすい音です。
シャレた明るい音色、線の細い上品な味わい、しかも4楽章5楽章は、
エスプリ豊かな音楽はそのままに、弦も管も打も限界まで音量を上げた怒涛の迫力。
ベルリオーズが生きていたら泣いて悦びそうな演奏です。
もし、まだお聴きでない方は、ぜひどうぞ。リマスターされたCDは
よい音ですので、自信をもってお勧めします。
わたしは買い直して確かめましたので、保証付き(笑)。
この演奏の解釈は極めて普遍性が強いのですが、しかし解釈とか音楽の
つくりが・・・を言う前に、とにかく各楽器の音の鮮度が恐ろしく高く、
生命力が横溢してはち切れんばかりなのです。しかもその怒涛の音の洪水は、
フランスの香りをふんだんに匂わせながら、粘らず、パリッとしているのですから
たまりません。ドキドキして、震えが来て、涙まで出てきます。
こんな演奏がかつてはあったのです。これを聴いていると、生命のエネルギーが
横溢し、私自身の内部から沸々と「力」が湧き上がってくるのが分かります。
全身に鳥肌が立つのです。なお、HMVにレヴューを書きましたので、
コピーします。

最高!魅惑の「間」、洒落た音と絶妙のバランス、これは「管理主義」のような
音楽しかない今の時代はもちろん、当時でもなかったもの。線の細い上品さを
保ったままオーケストラの限界に挑んだ迫力と熱気。高い品位と燃える情熱が
同居した前代未聞のライブです。
わたしは40年間に100種類を超える幻想を聴いてきましたが、これは別格で、
霊感に満ちた奇跡的名演です。"タケセン
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