( 写真は、たくさんあるCDやDVDの中からお気に入りの一部です。)
フランスが生んだ想像力・創造力そのもののような天才ベルリオーズは、あふれるイマジネーションにより形式を超えた傑作を生み続けました。
わたしは、もう半世紀前、「幻想交響曲」を皮切りに次々と聞き、飛翔する自由な楽想に既成観念からの解放を味わい感動の連続でしたが、
形式を踏まない大胆なまでの想像力による作品は、どうも音楽大学に学んだ今の演奏家家や音楽学者など音学関係者の理解を超えているようで、評判があまりよろしくありません。
故・吉田秀和さんも、どう聞いたらよいか、とまどっている文章を「レコード芸術」に載せていました。シャルル・ミンシュの言った通り、細密画を見るような聞き方ではダメで、大壁画を見るように全体を味わうのです。
没後150年なのに何も演奏しない演奏家には、呆れています。
武田康弘
追記・なんと、嘆いていたら!(笑)、今日(9月24日)の19時過ぎにタワーレコードからのお知らせが入り、「幻想交響曲」のロトによる今年2019年録音がリリースされたとのこと。嬉しい!!
ロトとレ・シエクルは、昨年、新宿のタケミツメモリアルホールで聞いたストラヴィンスキー「春の祭典」(CDが発売になった時に日本で一番に批評を載せた(Amazon)のはわたしです)とドビュッシー2曲とラベルの「ラ・ヴァルス」は、超ド級の名演でした。このベルリオーズも超名演間違いないと思う。早速予約するぞ!