思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

白紙に戻すか、総辞職(あるいは解散)するか、それ以外の選択肢はないのです。ー民主政の原理中の原理ー

2015-07-18 | 社会思想

   民主政社会では、主権者はシチズン=市民ですので、国家権力は、市民の「一般意思」に従う時に正当性を持ちます。

そこが全体主義や独裁制とは異なるところです。総理大臣をはじめ政治家から権力が生まれるのではなく、権力は市民(シチズン)にあります。その代行者が議員であり、大臣です。

   だから、民主政では、人々の「一般意思」に従って国家権力を行使するのが政治家の役目とされます。人々の代行ですから、【総理大臣が自分の思想で政治権力を発動することは、原理上できない】のです。

   もし、市民・国民の多数が違憲の法案であるとした場合(今回のケース=国民の多数と憲法学者のほぼ全員が違憲と判定)は、その法案を通すことは出来ません。その法案を出した元となる集団的自衛権を行使可能とした閣議決定を白紙に戻すことが、権力の正当性にとって絶対的要件となります。

   これは、わたしの私見ではなく、民主政国家の原理(数学の証明のようなもの)ですので、白紙に戻し、法案を引っ込めない現政権は、すでに権力の正当性を失っています。このまま国家運営を担えば、民主政の原理に反する独裁政府となります。

   白紙に戻すか、総辞職(あるいは解散)するか、それ以外の選択肢はないのです。これは原理中の原理です。民主政を止めるなら話は別ですが。

 

武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室 客員=哲学講義)



7月15日、国会前で。

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