人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

2016-04-03 17:33:14 | 詩的文章
今年も桜の季節がやって来た…
からっと青一面の清々しい日
どんより灰色一面の重たい日
気分は様々…
でも、どんな色も塗り覆うことなど出来やしない…
それが桜色

生まれて初めての入学式
僕の世界は輪郭が定まっていなかった
僕は何処に居るのかもわからなかった
全てが混とんとしていた
でも、こんがらがった世界に浮き出た淡いあの色…
そうだ…桜が咲いていたんだ!

小学校二年目が始まった
鉄腕アトム、鉄人28号、伊賀の影丸…
ワクワク、ドキドキ…僕は一体何の術にかかったのだろう…
ラ・ノビア…なんて哀しくも美しい旋律なんだろう…
僕はどうやらここに居場所を見つけたようだ
そして…桜が咲いていたんだ!

好きな子が来ては胸がときめき
別な子と別れては切ない夜
思春期に初めて芽生えた無軌道な衝動
病中で夢想に耽って、訳も分からず高揚した夕べ…
この季節にはどうしたって節目がある
そして…桜が咲いていた…
桜は色は淡いし、決して出しゃばらない
そして…はかない
でも…この世界を浮き出させずにおかない
人皆は吸い寄せられるように集まらずにおかない
喜びと哀しみをその舞いにのせて…
桜…
この浮世に一番ふさわしい花…







コメント
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