人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

プラスチックと風

2018-03-01 17:46:39 | 詩的文章
違う...
何かが違う...
この世界は、肝心なもの...これを欠いては成り立たないものが無いのだ
感触、感覚とはこんなものだったのか...
何も手応えが無い...押しても、叩いても、掴んでも ...
掴んで、何かが得られるのだろうか?
"ものがある"とは、一体どういうことなのだろうか?
手に握ってみても...何一つ"そのまんま、そのもの"というものが無い
何も目の当たりに出来ない...
追い求めど、追い求めど...そのものに至り得ない
すべてがプラスチックで出来てるよう...無機質な世界

あなたたちは何を話しているの?
言葉というものもプラスチック製なんだろうか...
プラスチックの切れ端みたいなものをイロイロ組み替え、並べ替えて...
本当に言いたいこと、伝えたいことは、もっと"直"のものだった
面とう向かっているのに、すれ違っているばかり...
僕は今本当にあなたたちに会えているんだろうか? 真向かいに...
僕たちには絶対に切り離されない"つながり"というものがあったはずだ...
通路は常に開かれていた
僕たちはモノが置かれているように、置かれたままなはずは無い
動いて、流れているものがあるはずだった...
常に吹きさらしのものだった
絶えざる息吹きと共に...

風...この肌触り...
プラスチックで閉ざされた世界に穴が開いた
流れているものが確かにある
それで安らぎを取り戻したようだ
そうだ...取り戻したのだi
僕は確かに、このプラスチックの世界より前から知っていたんだi
不確かで、落ち着かない頭の中にも風穴が開いた...
五臓六腑にも染み渡る...
ひと度息吹けば伝わってくる...
妙なるこだまと共に鼓動、ぬくもりを運んでくる

ふと...一息の風にまかせて...僕は捉えられた...

コメント
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