世の中は夏休みモードの突入の模様ですが、会社生活から離れてると殆ど意識しなくなってきました。 とはいえ、青春18切符の季節到来と云うことが微かに夏休みの風を吹き込んでくれます。
やるべきことがやっと一段落してくると旅に出たくなります。という8月8日は、第一回の青春18切符の旅を決行しました。痛めた膝もあることだし、野州烏山という近郊探訪から始めることにしました。この町は4月にも出かけておりました。しかしながら子細なことは忘れています。歳のせいでしょう。
今回は酔考さんとのコラボです。 いつもになくゆっくり出発して新宿へ。次の電車まで時間があったのでホームで朝ご飯をしていると奇っ怪な電車がやってきました。
例の新型お召し電車です。この日はセレブ旅行ツワー?だったようで年配のご夫婦が何組か乗り込んでいました。持っていたパンフレットから横川鉄道文化むら方面のようでしたが、我々18切符ご一行とはえらく違う旅のようです。(笑) 先頭近辺に人が殺到したので手が入ってしまいました。
さて、宇都宮で黒磯行きに乗り換えて二つ目の宝積寺駅です。ここからディーゼル列車に乗り換えです。上の新型列車とはえらい違いですが、我々のお召し列車です。(笑) キハ40、久しぶりにディーゼルの排気臭を嗅ぎました。車両には福禄寿マークが入っています。七福神がこの烏山線のシンボルのようですが、目の付け所がいいなと思いました。宝積寺と云う駅名も縁起良さそうです。酔考さんが「宝積寺ってあるのか?」と通る人ごとに聞いておられましたが、どうやら近くにはないようでした。
蒸し蒸しする暑さの中を和紙会館を見て山あげ会館へ。 有名な「山あげ祭り」のことをすっかり忘れてこの日の旅になったのですが、実は二週間前がそうだった由、無理すれば行けたのに残念でした。 このジオラマは良くできていて一見の価値があります。
その次はお待ちかねの「島崎酒造」訪問です。ずらーっと並んだお酒を試飲するのは我々二人だけ、どんどん呑んでと云われた気分になって次々に口に含むといつの間にかいい気分です。五臓六腑に染みわたる至福の試飲時間であります。 これがただ、ただより高いものはないといいましたが、やっぱりただはいいですね。試飲で二合はいったのではないでしょうか。(苦笑) ここまでは普通の旅でしたが、この酒造が酒を保存している洞窟へ連れて行って貰い更に驚きました。
これが洞窟の入り口です。戦時中作られた地下戦車部品工場跡がそっくり保管庫になっていました。
こんな洞窟がマス目に拡がり、気温は一年中摂氏14度だとか、蝙蝠が飛び交う光景を久しぶりに見ました。指定した年数をここで保管し、その年になると依頼元へ送付してくれるというメニューもあります。赤ちゃんの写真入りで二十の君へと云う微笑ましいラベルを付けたものもありました。ワインさながらの興味深いサービスです。 でもこの歳になるといささか考えさせられるものもありました。
洞窟への行き帰りは車で送ってくれると云うことでしたが、その車が見あたらず、軽トラックを出してくれましたが、行き帰りを酔考さんと交代でトラックの荷台に乗るという小学校以来の体験となりました。トンネルの中を走り抜けるということもあり、これならきっと記憶にすり込まれたことでしょう。
此処が島崎酒造です。洞窟での管理ぶりにすっかり感心し、あらためて数種試飲して各々お土産を買い求めました。更に、帰路用に一本。 山あげ祭りの際は樽にお酒を入れて開放したそうです。
そのあとやっと待ちかねた昼食を近くの「松月」と云うところで食べました。香りのいい蕎麦は久しぶり、店の人の対応も良く満足した小父さん二人でした。 この町、烏山はさびれかけているのですが、なかなかいい素材が残っていて楽しみな町と思いました。コミュニティが壊れ始める前に更なるテコ入れが必要と思いました。
帰路は、宇都宮でのんびり夕食と思ったものの時間がありません。座席予約券510円を奮発し、快速フェアウエイを選びました。これなら終点が新宿なので安心です。
これがフェアウェイ、昔の特急車両です。18切符で乗れるデラックス車両です。 意外に知られていないのか空いていました。 さっき仕入れた本醸造で宴会列車となりました。
酔考さんお疲れさまでした。