簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

旧遷喬尋常小学校(JR乗り潰し・姫新線)

2018-03-02 | Weblog
 平成5年5町4村が合併し、県下でも最大の面積を誇る真庭市が
誕生した。北部には蒜山高原や津黒高原のある中国山地を擁し、
南部は吉備高原に属す南北に長い地勢で、おもな産業は林業と言
う山間の地である。
そんな同市の中心的な役割を果たしているのが旧久世町である。



 JR姫新線の久世駅を背に、その前を走る国道181号線に出て左折、
東に900mほど行くと旧久世町の中心地で、市役所や福祉会館、図書
館や税務署、郵便局などが立ち並ぶ付近に、「久世エスパスランド」
が有る。





 稼働率90%以上を誇る大ホール、図書館・学習室・ギャラリーなど
擁する文化施設で旧久世町の合併30周年を記念して建てられたものだ。
その敷地に充てられたのが「旧遷喬尋常小学校」の跡地である。



 今その一角に「旧遷喬尋常小学校」の校舎が残されている。
その外観は完全な左右対称で、両側より正面の部分は少し迫り出し
ていて厚みがあり、アーチ状に開けられたそこが玄関となっている。
その両側は更に張り出し、板張りの壁には飾り窓が作られている。



 この校舎は明治40年に建てられた、木造のルネッサンス様式による
擬洋風建築と呼ばれるもので、日本でも屈指の優雅な美しさを醸して
いる学校建築と言われている。
平成2年その役目を終え、その後国の重要文化財の指定を受けている。



 特に二階の講堂の見事さには目を見張る。
中央に設けられて舞台、黒光りのする床板、天井の造り(二重折り
上げ格天井と呼ばれるらしい)には圧倒される。内部の各教室も当
時のまま残されていて、今にも子供たちの声が、どこからか聞こえ
てきそうなそんな、そんな懐かしい佇まいを見せている。(続)



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