簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

暖簾の町・勝山(JR乗り潰し・姫新線)

2018-03-12 | Weblog


 中国勝山の町中観光の中心である「町並み保存地区」の通りは落ち
着いた石畳の道で、そこには細やかな疎水が静かに流れ、鯉などの川
魚が泳ぎ、時にそれは民家の床下などを潜り抜けている。途中には手
漕ぎポンプの井戸や、水神様を祀る所などもあり、この地では水が生
活と密接に結びついていることが窺える。



 町を流れる旭川に並行して走るこの全長約1キロの通りには、所々に
古い道標や灯籠なども残されていて、交通の要衝として栄えた往時の面
影が忍ばれる。
雰囲気の良い通りの道に面して津山郷土館をはじめ、虫籠窓や連子格子
の古い商家、酒蔵、白壁黒瓦の土蔵など、中には国の登録有形文化財に
指定された建物などもあり、古の風情を今に伝えている。


 
 通りは商家や民家、蔵などを活用した土産物屋やカフェギャラリー、
工房がなどが多く、そんな通りを歩くといたるところで目につくのが、
その軒先にかけられた様々な暖簾である。



 今や町歩きの楽しみの一つと言われる草木染め暖簾を掲げる家は100軒
以上もある。それぞれが二つとない意匠を凝らしているので、変わり種を
探し探し歩くのも楽しいし、いくら見ても見飽きることも無い。
休日にはそんな趣のある通りを、また違った目線から楽しめる人力車も運
行されているようだが、目下のところ後継者が無く存続が危ぶまれている
のが残念である。



 町おこしの一つとして始められたこの「暖簾のある風景」は、今では
町のシンボルとしてしっかりと町並みに溶け込んで、風情ある家並みの
通りに個性的な彩りを添えている。(続)





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