簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

川の熊野古道(日本一路線バスの旅)

2018-08-27 | Weblog

 今日は、奈良交通の「八木新宮線」に再び乗り、新宮に向かいそこからJRで、
宿を取っている那智勝浦に行く予定だ。

 9時15分に大和八木駅前を出発した第一便が、予定の14時34分から20分ほど遅
れて到着した。ここでは乗客の大半が入れ替わり、10名程が新たに乗り込んだ。



 湯の峰温泉では、立ち寄った店の対応が親切で気持ち良く、いい思い出を持
たせてくれた。
加えて風呂上がりの心地よさも有って、バスに乗るとすぐに睡魔に襲われた。
どれほど眠ったのか、気が付くと車窓の風景が随分と変わっている。



 あれほど深かった山谷は姿を消し、山は遠のいて谷は浅く穏やかな表情を見せ
ている。
エメラルドグリーンの水を湛える熊野川(新宮川)も、その川幅は広く、悠然と
流れ下っていて、川岸の僅かながらの平地には、小さな集落も見え隠れしている。



 沿線に「瀞峡めぐりのさと 熊野川」も見える。
ここからウオータージェット船で熊野川の支流である北山川を遡り、瀞峡を巡る
観光船の乗り場である。



 かつては「熊野本宮大社」の参拝を終えた身分の高い皇族や貴族などは、新宮
の「速玉神社」をお参りするのに大斎原の船着場から舟に乗り、この熊野川を下
ったと言われている。
それが世界遺産にも登録されている「川の熊野古道」である。



 古くから本宮は熊野川をご神体と崇めてきたので、川も神聖な場所として信仰
の対象とされていた。
だからこそ庶民は歩き、貴人だけが恩恵に預かったのだが、小さな手漕ぎ舟では
難儀も多かったと思う。
時に雨を避け、波を避け、休憩や宿泊で立ち寄る湊が幾つも用意されていた筈だ。
先ほどの観光船乗り場も、昔はそんな地では無かったのかと思ってみたりする。(続)



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