明治5(1872)年に開設された富岡製糸場は、日本の近代化に大い
に貢献すると同時に、元々零細な存在であった絹産業を、工場で大量
に生産する技術革新に大きく寄与した。そんな歴史有る工場の建物群
は、5.5万平米という広大な敷地に多く残されている。
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東西二箇所の置繭所が向かい合わせに建ち、それを「コ」の字形に
結ぶ位置には、巨大な木造の繰り糸工場が配されていて、その間には
乾燥場があり、シンボルの煙突も立っている。
これらは何れも工場の中心となる建物で、国宝に指定されている。
木骨レンガ造り2階建ての建物は、見た目も美しく、その外観だけで
も美術的価値が高いが、内部の木組みも美しく見事で見応えがある。
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それを取り巻くように大小の建物群がある。
首長館(ブリュナ館)は指導者であったブリュナが家族と暮らした家、
検査人館はフランス人の男性技術者の住居、女工館はフランス人の女
性教師の住居である。
これらは床が高く建物の四方に回り廊下(ベランダ)を巡らせ、窓に
は鎧戸を付けた作りで、コロニアル様式と言うらしい。
何れも桟瓦葺の寄棟造で、派手さはないがモダンで落ち着いた作りだ。
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こうした建物群を見るだけでも充分に、楽しめるが、ここではやは
り当時の日本政府の意気込み、工場関係者の心意気に合わせ、産業と
しての製糸に思いを馳せて見たい。
その為には有料(一人200円)だが、場内に駐在するガイドに一周40分
ほどの案内をお願いするか、音声ガイド機(1台200円)を借りるのが
お勧めである。(続)
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