「伏見港公園」の遊覧船の運航を左手に眺めながら、南に向けて進み、
その先で京阪電車の踏切を越える。次第に民家は乏しくなり、そこから
は宇治川に注ぐ濠川の草むす堤防に沿った舗装道を300mほど進む。
すると正面には淀川の堤防が道を塞ぐようにあらわれ、」ここで西に向
けて大きくカーブする。
川の向こうは、かつて巨椋池(おぐらいけ)が有り、昭和8(1933)
年から8年間に渡って干拓され新田となった地であるが、ここからは堤
防が邪魔をしてその様子を覗うことは出来ない。
今では上を走る、高速道路のICにその名を残すのみである。
堤防道はその先で宇治川に合流する東高瀬川の河口部に行き先を遮ら
れ、大きく右にカーブしてその土手を歩き、100m程で歩行者用に架け
られた橋を渡る。川の右岸に出てそこから再び宇治川に沿って堤防道を
行くことになる。ところが橋まで来てみると、渡り口にはバリケードが
有り、淀川河川事務所による通行禁止の札が貼られている。
どのガイドブックも、ネットで調べた限りでも、皆この橋を渡るルー
トで書かれている。
この橋辺りの状況から察するに、生活道路としての必要性よりも、旧街
道歩きのために便宜上架けられた橋のようだが、手すりが老朽したのか、
鉄パイプで補強が施されている。
それでも尚、渡橋には支障があると言うことらしい。
「街道歩きをしていて、向こう岸に行きたいのだが・・・」とたま
たま出会った散歩中のご婦人に聞くと、「もう何年も前から渡れません
よ」との返事が返ってきた。
ご婦人は、「向こう岸に行くには、あの橋を渡るしかない」と、遙か
京阪本線の先の橋を指差して言う。(続)
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