日本の近代化に向けて、大きな貢献をした信越本線碓氷峠のアプト式鉄道
(旧碓氷線)は、昭和38(1963)年9月碓氷新線の開通により、その70年余
の歴史に幕を閉じた。更に平成9(1997)年には、北陸新幹線の開業により、
横川と軽井沢間の鉄道そのものも廃止されてしまった。
数々の難工事の末に生まれたその鉄道施設・線路跡は、上信国境に近い標高
400~950mの間に位置している。周囲は自然が豊かな地であることから、当時
の建設省の「ウォーキング・トレイル事業」(平成8年から始めた事業)により
旧上り線は「アプトの道」として生まれ変わった。
そのルートはほぼ旧道(国道18号)に沿っている。
「碓氷峠鉄道文化むら」のすぐ右側にある入口を起点として、途中変電所跡、
峠の湯、碓氷湖、めがね橋などを経て熊ノ平停車場跡に至る約6キロが遊歩道
として整備されている。途中には少しコースを外れるが、旧中山道・坂本宿や
碓氷関所跡なども有る。
多くのハイカーは、JR横川駅で電車を降りると、そのままコースに向かう
ようだ。これは鉄道が苦しんだ66.7パーミルの上り勾配を体験しながらのハイ
キングとなる。終点の熊ノ平停車場跡で折り返せば、上り2時間、下り1.5時間
と言ったところが標準的なコースタイムらしい。
コースを峠から下る場合は、駅前から出る軽井沢行きのJRバスで熊ノ平駐車
場バス停まで行き、そこから歩く事になる。
上りを歩き、下りはバスでと言う場合、熊ノ平駐車場からバスとなるが、何れも
旧道を通るバス便は一日一往復しかないので事前の調査は欠かせない。
又食事や自動販売機やトイレなどは、殆ど無い状態なので注意が必要だ。(続)
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