簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

渚のドライブ(JR全線乗り潰しの旅)

2014-02-05 | Weblog
 つい数年前も友人四人と、金沢の駅前でレンタカーを借り、千里浜の渚
ドライブを楽しんだ。
 羽咋の「千里浜なぎさドライブウェイ」は、国内ではただ一か所砂丘の波
打ち際を走ることが出来る、延長8キロほどの観光道路である。


 
 日本海に流れ込む河川が運んだ、きめの細かい砂が海水を吸って固く締
まっていることにより、乗用車や大型のバス、自転車やロードバイクまでも
が砂に埋もれることもなく、普通のアスファルト道のように走行できるのだ。





 車は相当波打ち際近くでも走行が可能で、沢山の車が海水を跳ね上げな
がら、珍しいなぎさドライブを楽しんでいる。
とは言え路肩や砂浜の端の方では砂の締まっていないところも有るので、
慎重に車の轍をたどるように進まなければならない。



 海岸が半島の西側に位置しているから、日没時のドライブは格別で、更に
陽が沈み、イカ釣りシーズンともなると沖合には釣り船のいさり火も煌めき、
感動ものらしい。



 ここ千里浜海岸は、遠浅の海水浴場としても人気の場所で、嘗てはハマ
グリの産地としても知られていたと言う。



 今では、さすがに地のものは少ないらしいが、沿道にはサザエやハマグリ、
アサリなどを提供する屋台なども立ち並んでいる。
 一つずつ丁寧に七輪で焼いてくれる貝焼きやカニ汁などは絶品で、ドライ
バーが一息つくオアシスとなっている。(続)






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能登は優し土までも(JR全線乗り潰しの旅)

2014-02-03 | Weblog
 七尾線は、七尾を出ると大きく進路を変えて、能登半島を横切るように西海
岸の羽咋に向け、長閑な里山の、切株の広がる田園風景の中を淡々と進む。
車窓からは、穏やかな稜線の能登の山並みが、薄らと雪化粧を施しているの
が見える。



 こんな列車にのんびりと揺られ、車窓を流れる風景をぼんやりと眺めてい
たら、かつて能登半島を訪ねた時のことが走馬灯のように甦ってきた。



 能登へは、昭和40年代の前半、社会人に成ってすぐの頃が最初である。
当時走っていた名古屋発高山線経由の富山行、夜行急行「ひだ」(もしかし
たら「のりくら」だったかも)に、ウイスキーの小さなポケット壜を持ち込ん
で乗った事を覚えている。



 その後半島をどうやって回ったのかは、どういう訳かほとんど記憶がない。
当時七尾線が和倉温泉の先、穴水まで行き、そこから輪島まで伸びていた。
また鉄道は、穴水から先の半島先端近くへは、蛸島まで行っていた筈だから、
おそらくそんな電車を、折々利用していたのであろうが、とんと記憶がない。
 僅かにどこかでバスに乗り、どこかで随分と歩いて回った記憶が有るが、
これも定かには思い出せない。



 その後も何度か訪ねているが、そのほとんどがドライブ旅行である。
永平寺で父の納骨を済ませ、その足で半島を回った時も、友らと金沢の駅
前でレンタカーを借り回ったことも二度三度とあった。



 こんな能登の地は、何度来ても飽くことが無い。
見る景色も吹く風も、食べ物も、人情にも、何時来ても故郷のように懐かし
さを感じる。「能登は優し土までも」だ。(続)







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