まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

懲りない爺さん

2009-10-28 | 事件簿
実家の父が、ようやくドクターストップされていた運転を許された。
選挙も自分で行けると張り切っていた。


様子を見に行くと柿がたわわになっているが、両手をあげて採るのが難儀だという。
この渋柿は種がない。焼酎でさわすと美味なのだ。
早速、長い柿採り用のはさみを使って、山の斜面を登った。
草は雨上がりで濡れていて、足元はすべる。
深窓の麗人だったわたしは、山仕事や畑仕事は向いていない。
不器用に採っていたら、父はたまりかねて登ってきた。
あーだ、こーだと茶々を入れて笑っていた。
とたんに、姿が見えなくなった。
滑る草なので、斜面をころげて二回転ほどしたのだ。
まるで、芋虫が転がった様子。
「あいたたた」と、言って起き上がる。
「また、骨折れるよー」
「一度傷めた骨は太くなるんや」
と、へらへらしていたのであきれた。

彼のDNAが引き継がれていることが、わたしの弓道人生の最後の詰めの甘さにつながっている気がしてならない。

しかし、渋柿は焼酎をつけて、クーラーボックスに寝かせ4日目。
美味でした。