アルジュン祭りも終わり・・・・笑。16本観た。
美人も3日見れば飽きる・・・と言う気持ちが解った。
イケメンも16本観れば、飽きたわけではないが、
ちょっと他の人も観たくなった。
と言うわけで、ファッション業界を描いた2008年の作品。
ボリウッド映画界を描いた「ヒロイン」(2012年)
と似てはいるが、ヒロインは既にスターになっていた女優の転落、
こちらはデビュー前から成り上がり、スター、転落、再起と、
長いスパンで追っていく。その周りの先輩モデル、BF、
友人モデルとゲイのデザイナー、モデル事務所の内側、
両親など登場人物は多いがそれぞれのエピソードも良い。
主人公は当時25歳のプリヤンカー・チョープラ。
先輩モデルにカンガナ・ラーナウト。
<ストーリー>
チャンディーガルに住むメグナ(プリヤンカー・チョープラ)は、
父親の反対を押し切ってスーパーモデルになるためにムンバイへ。
ちょっと田舎っぽい。
親戚の家に住みながらチャンスを狙う。
友人のロヒット(アシュイン・ムシュラン)のバックアップもあり、
交友関係を広げながらチャンスを狙っていた。
ファッション界はスーパーモデルのショナリ
(カンガナ・ラーナウト)がトップモデルだったが、
麻薬や酒におぼれていた。しかし薬や酒で酔っていても、
仕事になるとビシッと決める辺りは凄い。
宣材写真を有名カメラマンに撮影してもらうために、
下着の広告に出てお金を稼いだメグナはある日、
帰りが遅くなり叔母に家を追い出されてしまう。
下着の広告の事もバレていた。
困ったメグナはオーディションで知り合ったマーナブ
(アルジャン・バジュワ)の家に行きルームシェアする事にする。
次第に二人は近づいて行く。
メグナはある大きなショーのモデルに抜擢されたが、
デザイナーに文句を言って降ろされてしまう。
これはイカン。モデルはデザイナーの衣装を表現するのが仕事。
デザイナーの意思に従わないのはプロとして失格である。
が、全く反省していないのは、さすがインド人。
ショナリは私生活の乱れから事務所に契約を解除されてしまう。
その後釜はメグナに決まった。
一気にトップスターに駆け上がったメグナに、
ショナリが気を付けるようにと忠告した。
メグナは仕事が増えて行くにつれて思いあがって行く。
BFのマーナブにも偉そうな態度をとるようになり、
家を出て行った。
女性が出て行く時、男性は「勝手にしやがれ」の感じで、
視線を合わせないでいるしかないだろうけど、
メグナは感謝の言葉も謝罪の言葉もなく出て行った。
スーパーモデルの自分に吊り合う男はいくらでもいる。
踏み台にしてやった位の気持ちか。
これくらいの気の強さがないとやっていけない世界なのだろう。
優しい気持ちはいらないんだな。
チャンディーガルからムンバイへ出て行った田舎娘が、
酒を覚え、煙草を覚え、薬に手を出すのは簡単だった。
それがスーパーモデルとして当然だなんだと言うように。
そして所属事務所の社長アビジート(アーバーズ・カーン)から
住居を提供され、当然のように身をゆだねて行く。
ますます調子に乗って行くメグナはデザイナーやカメラマン、
スタッフに対しても上から目線になって行く。
一方、ショナリはますます薬物に依存して行き、
コカインからヘロインへ・・・・。
ある日、メグナはアビジートに妊娠した事を告げるが、
自分は構わないが契約違反になる、とあしらわれた。
酷い男・・・。自分の事務所のトップモデルに手を出し、
しかも妊娠させるって最低、ビジネスとしてもどうよ。
メグナは仕方なく中絶するが、飲酒運転で捕まり、
大きく報道され企業にダメージを与えてしまい、
アビジートにプロとして失格だと言われる。よせばいいのに、
中絶の事実をアビジートの妻に暴露してしまう。
謝罪するように言われたが受け入れなかったために、
事務所の看板は別の新人モデルに替えられてしまった。
馬鹿な女・・。頂点を目指すなら計画性を持たなきゃ。
ここで妊娠してどうする。それで冷静になれば良かったが、
損得勘定ができないのは馬鹿。ギブ&テイクなんだから。
そして全てを失ってしまうと忠告してくれた、
友人のモデルを侮辱し友人までも失ってしまった。
自暴自棄になったメグナは酒におぼれ、
とうとうコカインに手を出してしまう。
バッド・トリップして自分のした事を覚えておらず、
自己嫌悪に陥ってしまう。
抜け殻のようにになったメグナはチャンディーガルへ帰る。
生気を失ってしまったメグナを見た父親は、
もう一度ムンバイに行ってやり直すように告げる。
1年後、ムンバイへ戻ったメグナは友人たちに謝罪し、
再びモデルとして舞台に立ったが途中で立ち尽くしてしまう。
メグナは茫然自失、だが友人たちに励まされる、そして、
路上で動けなくなってしまったショナリを見つけ、
保護しに行く。これは自分の再起でもあると。
保護されたショナリは自分を取り戻しそうだったが、
薬物中毒は簡単には治せず、薬を手に入れるために、
家を出て行方不明になってしまった。
再び再起の舞台に立つメグナ、しかしそこに・・・
ショナリが死んでしまったと言う知らせが入る。
立ちすくむメグナ・・・しかし突き動かされるように
スポットライトの中央に向かったメグナは、
自分の役割を果たした。そしてパリへ・・・。
汚れ役まで演じたプリヤンカも良かったが、
何と言ってもカンガナは天才的な演技だった。
俳優は2通りいて何を演じてもプリヤンカー・チョープラなタイプと、
演じる役によって自分を消しカメレオンのように変わる、
カンガナ・ラーナウトなタイプ。
今までカンガナの映画を観て全く特別な物を感じなかった私だが、
この作品のカンガナは鳥肌が立った。
リティック・ローシャンがハマったのも納得していまうな。
(リティックは完全否定してるけど。)
一人のモデルのデビューから、スポットライトの当たる、
華やかな場面だけでなく、どろどろした裏側まで、
観る事ができたが、この作品の一番良かった所は、
先輩モデルも友人も業界人もみな善人であったと言う事だ。
露骨に足を引っ張る事もなく、反発し合ったとしても、
一つの仕事を成功させるために協力してく。
失敗をやり玉に揚げたり、再起を邪魔する事もなく。
まぁ上手くまとめたとも言えるが良く出来ていた。
あとやっぱりこの業界も喫煙率高すぎ、
それからやっぱりゲイ人口も多い。