先日亡くなったイルファン・カーンの2016年の主演作品。
イルファン・カーンと言えば2013年の「ランチボックス」、
(邦題:めぐり逢わせのお弁当)や2017年の
「ヒンディー・ミディアム」である。
タイトルのマダーリーとはイスラム教の聖者マダールシャーの
信奉者とされる大道芸人の事であるが・・・
なぜこのタイトルなのか?解らなかった。
<ストーリー>
ウッタラカンド州の州都デヘラドゥーンの学校の寄宿舎から、
内務大臣の息子ローハン(10歳)がいなくなった。
ローハンはチーク―と一緒に毎晩宿舎を抜け出しては、
露店に夜食を食べに出かけていたが、
その様子を監視していたニルマル(イルファン・カーン)が、
屋台の軽食屋に変装し睡眠薬を混ぜた食事を食べさせ、
ローハンを眠らせたまた誘拐した。
ローハンが消えた事で警察や軍隊、
CBI(インド中央捜査局)全てを挙げて捜索を開始した。
指揮を取るのはナチケット(ジミー・シールギル)。
ニルマルはチーク―の父親に電話をかけ、
自分の息子を探すようにと言う要求を
内務大臣へ伝言するように頼んだ。
ニルマルは妻がニューヨークへ行ってしまった後、
男手一つで息子を育てていたが橋の崩落事故に巻き込まれ、
死んでしまい遺体は見つからなかった。
それをきっかけにニルマルは政府を憎むようになっていた。
ニルマルはローハンを連れてバスや列車を乗り継ぎ、
インド国内を移動する。
捜索側はTV等の報道に踏み切り、
事件は全インドでトップニュースとなった。
さらにローハンの母親が動画をアップした事により、
国民の関心を集め、ラジャスタン州のゲストハウスに、
チェックインしようとしたニルマルとローハンは、
通報されてしまった。
そこからはヒッチハイクで移動して行く。
途中でパトカーに乗せられてしまったが、
ニルマルは拳銃と車両を奪って逃げた。
目撃情報や指紋などの遺留品からニルマルが浮上した。
ナチケットは警官をラジャスタン州へ集中させ、
自分はニルマルの自宅があるムンバイへ向かった。
途中で内務大臣へ電話を入れたニルマルをおびき出す為、
ナチケットはデリーのジャンタル・マンタルで行われる
集会に来るように告げた。危険を察知したニルマルは、
デリーには行かずムンバイへ向かった。
そしてTV局へ電話をかけ、内務大臣を始め、
橋を建設した責任者ら全てを自宅に呼びつけ、
ローハンを人質にして、
生放送で政治の腐敗について語らせた。
ローハンはニルマルが起こした事件の理由に納得し、
解放された時にニルマルと抱擁する。
逮捕されたニルマルは息子の遺留品を海に流す。