大沢在昌さんの小説をかたっぱしから読んでいるのだが、
その才能には本当に恐れ入る。
主人公自身のキャラクターもそうだけど、
背景や設定、登場人物、ストーリー・・・
なるほど、そんなことが・・・と毎回引き込まれてしまう。
私達普通の暮らしをしている一般庶民は、
闇の世界も犯罪組織の事も日常的には想像しない。
だから、へぇ・・・なるほど、そんなことがなのである。
さて、今回の主人公は刑事の河合。ロシアンマフィアの内偵中に
捕えられ正に抹殺されようとした際に、謎の組織が現れ命を救われる。
北原と名乗る男は河合の命を助ける代わりに、
ブラック・チェンバーと言う組織の仕事を持ち掛ける。
河合はNOと言えない。もともと殺されかけていたところを
助けてもらったのであるし、警視庁の刑事としてはできない事を、
ブラック・チェンバーのメンバーとしてならやれる。
河合はメンバーになる事を決める。
捜査中に失踪した事になった河合は、まず台湾で1年間訓練を受ける。
その後に向かったタイでチヒと言う元北朝鮮の工作員で、
ブラック・チェンバーにスカウトされた女性とコンビを組むが、
抹殺されそうになった夜に自分を助けてくれたのがチヒであった事を知らされる。
休暇だと思っていたバンコクで事件に巻き込まれていく河合。
驚いたのは・・・日本のヤクザとロシアンマフィアが、
巨額の金を得るために動かしたのが・・・・
普通に考えれば犯罪は麻薬であったり、宝石であったり、
紛い物のブランド品であったり、偽札や武器であったりするのだが、
なんと、なんと・・・・●●であった事だ。
なるほど、それも確かに大金になりうる。
詳しくは読んでのお楽しみである。