彼岸も終わろうというのにまた寒が戻って、昨日から冷たい雨が降り続いています。
櫻も開花がすすんで、八分咲きのところが多く、今年の花見をあれこれと思案するこのごろですが、「花に嵐」のたとえどおり、人の都合にはお天気は同調してくれないようです。
先日の春疾風では、野焼きの人が火に巻かれ、突風に吹き折られた鉄柱が当たって亡くなる不幸もありました。春疾風(はるはやて)、春荒れは、つちふる同様烈風となります。言葉の数が多いというのは、それだけ人々が悩まされてきたからでしょう。
今朝のNHK俳句の兼題は「つちふる」でした。黄砂が一般的ですが、この“つちふる“という古語を知ったのは、芭蕉の奥の細道、尿前の関での、雲端につちふる心地して、 でしたが、このときは仮名表記で何となく理解していましたが、吉田一穂の詩、「咒」の冒頭で、「霾る逆天の地、掌に占で見析くる地平線。・・・」と、読めない漢字として出てきた時、辞書に当たって、霾は、つちふるの漢字で、バイと読み、霾風、霾天、などで春の季語となると知りました。蒙古風、つちかぜ、霾晦(よなぐもり)よなぼこり、という言い方もあることを知ったのはもっと後のことです。
ぼやきながら車の窓を拭く春塵(しゅんじん)黄塵はまだゆとりがありますが、霾の文字は、何かおどろな感を抱かせます。遠く大陸から渡ってくる黄色いざらつきは、心にもざらつくものを運んで、投句にも戦の想い出を重ねて詠まれたものが多かったようです。
春塵のひだ美しき仏達 大橋杣男
霾天や盲ひたる日の在りどころ 石川予風
彼岸参りの親族や、妹たちとの会食で慌しく過ごしたあとの雨の日、しばらくぶりに筆を取りました。
櫻も開花がすすんで、八分咲きのところが多く、今年の花見をあれこれと思案するこのごろですが、「花に嵐」のたとえどおり、人の都合にはお天気は同調してくれないようです。
先日の春疾風では、野焼きの人が火に巻かれ、突風に吹き折られた鉄柱が当たって亡くなる不幸もありました。春疾風(はるはやて)、春荒れは、つちふる同様烈風となります。言葉の数が多いというのは、それだけ人々が悩まされてきたからでしょう。
今朝のNHK俳句の兼題は「つちふる」でした。黄砂が一般的ですが、この“つちふる“という古語を知ったのは、芭蕉の奥の細道、尿前の関での、雲端につちふる心地して、 でしたが、このときは仮名表記で何となく理解していましたが、吉田一穂の詩、「咒」の冒頭で、「霾る逆天の地、掌に占で見析くる地平線。・・・」と、読めない漢字として出てきた時、辞書に当たって、霾は、つちふるの漢字で、バイと読み、霾風、霾天、などで春の季語となると知りました。蒙古風、つちかぜ、霾晦(よなぐもり)よなぼこり、という言い方もあることを知ったのはもっと後のことです。
ぼやきながら車の窓を拭く春塵(しゅんじん)黄塵はまだゆとりがありますが、霾の文字は、何かおどろな感を抱かせます。遠く大陸から渡ってくる黄色いざらつきは、心にもざらつくものを運んで、投句にも戦の想い出を重ねて詠まれたものが多かったようです。
春塵のひだ美しき仏達 大橋杣男
霾天や盲ひたる日の在りどころ 石川予風
彼岸参りの親族や、妹たちとの会食で慌しく過ごしたあとの雨の日、しばらくぶりに筆を取りました。