雀の手箱

折々の記録と墨彩画

三月の例会

2010年03月30日 | すずめの百踊り
 今宵は満月です。昨夜も雲ひとつない空に、少し朧の月が懸かっていました。雑然とした荒れた庭の草木に惜しみない光りを注いで、妖艶な風情を漂わせていました。
 櫻の木の下まで出てみようかとも思いましたが、「花は盛りに、月はくま無きをのみみるものかは。」と兼好法師を気取ったのは、風雅よりも夜気の寒さが先立ちました。もう、弥生も明日で過ぎてゆきます。

 今月の例会は、例年のことながら欠席が多くて少し寂しい会となりました。新たな出発や、別れで、多忙な人も多かたようです。
 提出作品中では、下の土筆が好評でした。「手に故障が出て、一つ突き抜けたみたい。」と奇妙な褒められ方でした。特に色が思い切りよく置かれているといわれるのですが、自分では分かりません。
 曰く「上手く描こう。上手にみせよう。が抜け落ちた。」ということのようでした。

 齢80、そろそろ、そうした諸々から脱却できていなければならないのに、雀、百まで。まだ修行が足りません。色気があるということでしょうか。だとしたら、傍からは薄気味悪いでしょうね。
 春は遍路にこだわって描いています。まだ、落ち椿同様、納得できないでいますが。いつの日か「できた!」と言ってみたいものです。