リヒャルト・シュトラウスは合計7つの交響詩を残しましたが、そのうち「英雄の生涯」「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は6月のエントリーで、「ドン・ファン」「ドン・キホーテ」は10月のエントリーでご紹介しています。今日UPするのは残る「ツァラトゥストラはかく語りき」「マクベス」「死と変容」の3作品です。CDはアンタル・ドラティ指揮デトロイト交響楽団のものを買いました。

まず「ツァラトゥストラはかく語りき」は哲学者ニーチェの同名の著書にインスパイアされて書いたもの。ちなみにツァラトゥストラとは古代ペルシアの宗教家ゾロアスターのドイツ語名です。全9曲、34分弱の作品ですが、この曲で有名なのは何と言っても冒頭の序奏の部分。映画「2001年宇宙の旅」をはじめなあちこちでBGMとして使われています。地の底から湧き出るようなオルガンの重低音をバックに高らかにトランペットが奏でられ、続いてオーケストラ全体が壮麗な旋律を歌い上げる感動的な展開。2分弱の演奏ですがインパクトは抜群です。ただ、そのせいか他の部分が地味に感じてしまうのは否めません。ワルツ調の「舞踏の歌」、フィナーレの「夜のさすらい人の歌」なども魅力的だとは思うのですが。
「マクベス」はシェイクスピアの同名の劇を題材にした作品。リヒャルト・シュトラウスの交響詩の中では一番地味で録音数も少ない曲かもしれません。20分弱の曲で冒頭から力強くドラマチックな演奏が繰り広げられますが、シュトラウス作品には欠かせないロマンチックな旋律が出てこないのが確かに物足りない。その点「死と変容」の方が魅力的ですね。死をテーマにした音楽だけあって前半は不安げな旋律が支配的ですが、終盤16分を過ぎたあたりから天による魂の救済が描き出されます。まさにリヒャルト・シュトラウスの真骨頂とでも言うべき甘美な旋律と雄大なオーケストラの融合が実に感動的です。

まず「ツァラトゥストラはかく語りき」は哲学者ニーチェの同名の著書にインスパイアされて書いたもの。ちなみにツァラトゥストラとは古代ペルシアの宗教家ゾロアスターのドイツ語名です。全9曲、34分弱の作品ですが、この曲で有名なのは何と言っても冒頭の序奏の部分。映画「2001年宇宙の旅」をはじめなあちこちでBGMとして使われています。地の底から湧き出るようなオルガンの重低音をバックに高らかにトランペットが奏でられ、続いてオーケストラ全体が壮麗な旋律を歌い上げる感動的な展開。2分弱の演奏ですがインパクトは抜群です。ただ、そのせいか他の部分が地味に感じてしまうのは否めません。ワルツ調の「舞踏の歌」、フィナーレの「夜のさすらい人の歌」なども魅力的だとは思うのですが。
「マクベス」はシェイクスピアの同名の劇を題材にした作品。リヒャルト・シュトラウスの交響詩の中では一番地味で録音数も少ない曲かもしれません。20分弱の曲で冒頭から力強くドラマチックな演奏が繰り広げられますが、シュトラウス作品には欠かせないロマンチックな旋律が出てこないのが確かに物足りない。その点「死と変容」の方が魅力的ですね。死をテーマにした音楽だけあって前半は不安げな旋律が支配的ですが、終盤16分を過ぎたあたりから天による魂の救済が描き出されます。まさにリヒャルト・シュトラウスの真骨頂とでも言うべき甘美な旋律と雄大なオーケストラの融合が実に感動的です。