ダニエル・バレンボイム指揮シカゴ交響楽団によるワーグナーの管弦楽作品集第3集です。最初に聴いたのが「ニーベルングの指輪」ハイライト、続いて有名な「タンホイザー」序曲等の収録された序曲・前奏曲集でしたが、それに比べると本盤はやや地味な曲揃いです。とは言え、各曲ともクオリティはさすがに高く、ワーグナーの世界をさらに深く知りたいという人には格好の1枚と言えます。
1曲目は「タンホイザー」から第3幕前奏曲。あまりにも有名な序曲に比べると地味ですが、静かな中にもひそやかな盛り上がりを見せる曲です。2曲目及び3曲目は「パルジファル」から前奏曲と「聖金曜日の音楽」。ワーグナー最後の作品であり、歌劇ではなく舞台神聖祝典劇と名付けられただけあり、非常に宗教的で荘厳な雰囲気に満ちています。4曲目は「リエンツィ」序曲。一転してワーグナーが20代半ばで書いた初期の作品で、非常に若々しい雰囲気に満ちた活発な曲です。5曲目及び6曲目は「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から第3幕前奏曲と「優勝の歌」。この2曲はちょっと地味すぎるかな。最後の「ジークフリート牧歌」だけはオペラの挿入曲ではなく、独立した管弦楽作品です。ここでいうジークフリートとは同名のオペラのことではなく、ワーグナーの息子の名前だそうです。ワーグナーはかのリストの娘で指揮者フォン・ビューローの妻でもあったコジマとダブル不倫の末に結婚しましたが、そのコジマの誕生日のサプライズ演出のために作曲したのがこの曲です。妻と子への慈愛に満ちた実に穏やかで美しい曲ですが、それにしても何と贅沢な誕生日プレゼントなんだ!
1曲目は「タンホイザー」から第3幕前奏曲。あまりにも有名な序曲に比べると地味ですが、静かな中にもひそやかな盛り上がりを見せる曲です。2曲目及び3曲目は「パルジファル」から前奏曲と「聖金曜日の音楽」。ワーグナー最後の作品であり、歌劇ではなく舞台神聖祝典劇と名付けられただけあり、非常に宗教的で荘厳な雰囲気に満ちています。4曲目は「リエンツィ」序曲。一転してワーグナーが20代半ばで書いた初期の作品で、非常に若々しい雰囲気に満ちた活発な曲です。5曲目及び6曲目は「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から第3幕前奏曲と「優勝の歌」。この2曲はちょっと地味すぎるかな。最後の「ジークフリート牧歌」だけはオペラの挿入曲ではなく、独立した管弦楽作品です。ここでいうジークフリートとは同名のオペラのことではなく、ワーグナーの息子の名前だそうです。ワーグナーはかのリストの娘で指揮者フォン・ビューローの妻でもあったコジマとダブル不倫の末に結婚しましたが、そのコジマの誕生日のサプライズ演出のために作曲したのがこの曲です。妻と子への慈愛に満ちた実に穏やかで美しい曲ですが、それにしても何と贅沢な誕生日プレゼントなんだ!