前回UPした「トロンボーンズ・インク」に引き続き、ワーナーブラザーズが翌1959年に制作した「サックシーズ・インク」をご紹介します。合計14人のサックス奏者達がアンサンブルにソロに吹きまくるという豪華企画で、当時の一流プレイヤー達が一堂に会しています。中心となるのはテナーのアル・コーンとズート・シムズ、そしてアルトのフィル・ウッズとジーン・クイル。それぞれアル&ズート、フィル&クイルのコンビで有名ですが、本盤ではその2つのコンビが合体してさらにパワーアップ。他はテナーのセルダン・パウエル、ジョージー・オールド、モーティ・ルイス、アルトのハーブ・ゲラー、ハル・マキュージック、バリトンのソル・シュリンガー、シェリー・ゴールド、アル・エプスタイン、ジーン・アレンらで、さらに御大コールマン・ホーキンスが2曲だけ参加し貫録たっぷりのソロを披露します。あまり目立ちませんが、一応リズムセクションはディック・カッツ(ピアノ)、ジョージ・デュヴィヴィエ(ベース)、オシー・ジョンソン(ドラム)。アレンジャーはボブ・プリンスが務めています。
冒頭、いきなり12人のサックス・リレーによる“Fugue For Tinhorns”で幕を空けますが、その後の曲は各人のソロにも時間が与えられ、それぞれの妙技を楽しめるようになっています。アル&ズート、フィル&クイルがソロを受け渡す“Broadway”、ホーキンスの独壇場である美しいバラード“The Gypsy”、フィル&クイルの十八番“Night In Tunisia”、テナーバトルの聖典にアル&ズート、モーティ・ルイス、シュリンガーが挑む“Four Brothers”、パウエルとアル&ズートによるハートウォーミングな“Sometimes I'm Happy”、再びアル&ズートが流れるようなリレーを聴かせる“Tickle-Toe”、ジョージー・オールドによるメランコリックなバラード演奏が渋い“Sweet And Lovely”、ホーキンスとオールドによるスインギーな“Jumpin' With Symphony Sid”、美しいアンサンブルが絶品の“Early Autumn”、そして最後はアルト奏者4人のリレーによる“Axmobile”で幕を閉じます。オリジナル曲は最後のボブ・プリンス作“Axmobile”だけで後は30~40年代に流行したスイング・ジャズの名曲中心で、演奏も古典的なビッグバンド・ジャズですが、その中でバップ世代のプレイヤー達が溌剌としたソロを繰り広げています。「トロンボーンズ・インク」も名盤ですが、こちらはさらにその上を行く大名盤と言ってよいでしょう。どうせなら調子に乗って「トランペッツ・インク」とかも作ってくれたら良かったのですが実現しなかったのが残念!
冒頭、いきなり12人のサックス・リレーによる“Fugue For Tinhorns”で幕を空けますが、その後の曲は各人のソロにも時間が与えられ、それぞれの妙技を楽しめるようになっています。アル&ズート、フィル&クイルがソロを受け渡す“Broadway”、ホーキンスの独壇場である美しいバラード“The Gypsy”、フィル&クイルの十八番“Night In Tunisia”、テナーバトルの聖典にアル&ズート、モーティ・ルイス、シュリンガーが挑む“Four Brothers”、パウエルとアル&ズートによるハートウォーミングな“Sometimes I'm Happy”、再びアル&ズートが流れるようなリレーを聴かせる“Tickle-Toe”、ジョージー・オールドによるメランコリックなバラード演奏が渋い“Sweet And Lovely”、ホーキンスとオールドによるスインギーな“Jumpin' With Symphony Sid”、美しいアンサンブルが絶品の“Early Autumn”、そして最後はアルト奏者4人のリレーによる“Axmobile”で幕を閉じます。オリジナル曲は最後のボブ・プリンス作“Axmobile”だけで後は30~40年代に流行したスイング・ジャズの名曲中心で、演奏も古典的なビッグバンド・ジャズですが、その中でバップ世代のプレイヤー達が溌剌としたソロを繰り広げています。「トロンボーンズ・インク」も名盤ですが、こちらはさらにその上を行く大名盤と言ってよいでしょう。どうせなら調子に乗って「トランペッツ・インク」とかも作ってくれたら良かったのですが実現しなかったのが残念!