広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

倒木と中通児童館

2012-04-06 23:30:43 | 秋田の季節・風景
おとといの続きで強風で倒れた木について。
その前に、被害の現状を簡単に。
強風による停電はのべ15万世帯。東北電力は今日未明には完全復旧したと発表したものの、各家庭への電線が切れている地域があることが判明し、まだ停電している所もあるらしい。東日本大震災よりも長い停電時間となったお宅もあることになる。
秋田市立飯島中学校では体育館の屋根の防水シートが剥がれて雨漏りして当分使用できなくなったり、農業用ハウスの損壊でホームセンターの資材が品薄になるといった事態が発生した。けが人は15名。


では、前回も紹介した千秋公園内の倒木。※以下に紹介する倒木は、既に撤去された可能性もあります。
二の丸広場の売店脇の広い階段を上ると、復元された「表門」をくぐって本丸に至る。
その階段(売店横~東門)が閉鎖されていたが、階段が4度直角に曲がっているため、売店横や門からでは状況がよく見えない。

実は、本丸の南の縁をたどるように八幡神社の脇から閉鎖されている階段の途中に出られる、知る人ぞ知る道があるので、そこからアクセスしてみた。
狭い場所でアングルが限られ、写真では高低差・スケール感がうまく伝わらないのだが、
ここでも松が倒れていた!
下から階段を上った時、3番目の曲がり角の左上にあったアカマツが1本、根こそぎ倒れて、切り通し状になっている階段部分に覆いかぶさるようにふさいでいた。

この知る人ぞ知る道から、広い階段に合流する狭い階段があるのだが、そこも倒れた松でふさがれて自然のバリケード状態。
空がぽっかりと空いた

目を転じれば、売店に倒れかかった松を上から見られる。
下左が売店。階段は上で左に折れる
この階段は、僕が子どもの頃は手すりがなく、冬は単なる坂状態だったので、ソリで滑り降りたものだ。

表門の松は、前回紹介した3本の倒木とほぼ同じ直線上に位置するので、やはり同じ西風によって倒されたのだろう。この階段を風が吹き下りたことになる。


本丸では、八幡神社の横で、松が1本、根こそぎ倒れたようだ。
既におおむね撤去済み。だいぶ太い木だったようだ
これは上記直線からは少しずれていて、倒れた向きはやや北寄り。

本丸を見回すと、他の桜や松はいずれも無事だった模様。
強い風が吹きつけたであろう、御隅櫓のある西斜面のケヤキなどの落葉樹にも、
倒木は見当たらない
数年前、御隅櫓の下辺りでケヤキの老木が突然倒れたことがあり、それを踏まえて公園を管理する秋田市では、樹木の点検を強化していたはず。だから今回倒れた木々は弱っていたというよりも、あまりに強い風が局所的に吹いて耐え切れなくて倒れたのではないだろうか。


再び二の丸へ下りて、北側の彌高神社の向かい。昔はここに県営動物園があったんだっけ?(後に市に移管して大森山へ移転)【10日補足・千秋公園にあった頃に県から市に移管し、その後に大森山へ移転】
太いクロマツやメタセコイア、紅葉が美しいモミジ類は無事な中、
常緑針葉樹が1本だけ根こそぎ倒れていた
二の丸広場の東屋に倒れた2本の木と同じような木。
この手の樹木の識別は自信がないけれど、ヒマラヤスギ(日赤跡地の再開発エリアにあったもの)か何かだろうか?

この系統の樹種は根があまり深く張らないそうで、だから倒れたのかもしれない。

【11日追記】11日付秋田魁新報秋田市地域面によれば、千秋公園内で「約30本の樹木が倒れる被害が出ていた」。



千秋公園から少し移動して、南大通りの中通総合病院辺り。
病院より南側は、僕はほとんど通ることがない道で今まで知らなかったのだが、この辺りに「秋田市中通児童館」がある。秋田市では、児童館は小学校の敷地内もしくはすぐそばにあることが多いが、中通小学校からはやや離れている。所在地名としては南通みその町。

今年度から近くの別の場所に新しい児童館ができて、移転したとのこと。旧児童館は、中通総合病院の南隣にあった。
後方が南大通り・中通総合病院

敷地内には、小さな公園もあり、そこでも常緑針葉樹が1本、根こそぎ倒木。
 
倒れた木には、松ぼっくりが付いていた。
細長い松かさ
おそらく「ドイツトウヒ(ヨーロッパトウヒ、欧州トウヒ)」。(千秋公園のとは葉の付き方が違う)
ドイツトウヒも根が浅いそうだ。


新しい中通児童館の土地は、元は中通総合病院を経営する社会医療法人明和会の所有(駐車場?)で、児童館移転に当たって秋田市と土地を交換した(差額が生じて明和会から市へいくらか払ったとのこと)。
中通総合病院は建て替えられる(2014年夏完成予定)ことになっているので、病院側にとっても隣接する旧児童館の敷地が手に入るのは都合がいいようだ。
児童館の移転とともに倒れてしまった

児童館跡地は角地で、西へ向かう道へ曲がれば、中通総合病院の裏・聖霊中学高校体育館前を通って、聖霊の正面の通り・「ミルク焼き」屋さんの所へつながる。
左奥の建物
旧児童館と病院裏の間には、上の写真のように建物がある。
公立学校共済組合の宿泊施設「千秋会館」だったのだが、2007年3月で閉鎖。ここも明和会の所有となり、しばらく駐車場部分だけ使っていたが、現在は建物の解体が始まっていた。ここに、中通総合病院の新しい9階建て病棟ができるようだ。【7日追記】旧千秋会館の建物は、医療法人の本部オフィスとして使っていたらしい。(Googleマップではそう表示される)

ちなみに、千秋会館の場所は以前はグラウンドだったそうで、大正時代に秋田で初めてラグビーが行われた「ラグビー王国・秋田」のルーツの場所。
「秋田県ラグビー発祥の地」碑が建つ


新しい中通児童館はどこかと思っていたら、聖霊中学高校の正門の通りに面していた。旧児童館からの道の突き当り左側・学校の敷地北端の向かい辺り。
最近の秋田市は黒っぽい外壁がお好きなようです

【7日追記】この記事に関連した場所の航空写真をアップしておきます。(Googleマップに加筆)
「旧」「新」は移転前後の児童館の場所
中通総合病院の西側の病棟(写真左側の縦方向の建物?)は、改修の上、新病棟完成後も残すらしい。

ちなみに、サンクスができてサークルKが閉店したのは上の写真上端。「K」がサークルKのあったビル。

※新病棟完成間近の様子はこの記事後半
コメント (2)
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