【15日追記】
東北観光博サイトの誤訳が報道されたこともあり、当ブログへ多数のアクセスをいただいています。
当ブログでは誤訳に関して複数の記事をアップしています。
以下の各記事ですので、余裕のある方は順番にご覧いただくことをおすすめします。
4月7日 → 4月8日 → 4月12日(この記事) → 4月13日 → 4月25日
東北観光博サイトの誤訳が報道されたこともあり、当ブログへ多数のアクセスをいただいています。
当ブログでは誤訳に関して複数の記事をアップしています。
以下の各記事ですので、余裕のある方は順番にご覧いただくことをおすすめします。
4月7日 → 4月8日 → 4月12日(この記事) → 4月13日 → 4月25日
「東北観光博」ホームページにおける大量かつ低レベルな誤訳の続きです。※前の記事
まずは最近の報道から新たな情報。
11日の秋田魁新報社会面より。(11日のNHK秋田と秋田朝日放送のニュースでもほぼ同じ内容を伝えた)
・英語以外の外国語にも同様の誤訳がある
・10日に東京で「東北観光博連絡調整会議」が開かれ、その席上で秋田県観光振興課は誤訳32か所を示して、観光庁に訂正を要請
・秋田県によれば、会議の席上で、観光博実行委員会事務局である、観光庁観光地域振興課の担当者が誤訳について謝った上で、ネーティブスピーカーによるチェックを行い、直していくと説明
・国土交通省東北運輸局は9日、東北各県の観光担当者宛てに電子メールで誤訳された事情を説明。チェック作業には時間がかかり、見落としがある可能性があるとして、誤訳があれば連絡してほしいと要請
・10日に東京で「東北観光博連絡調整会議」が開かれ、その席上で秋田県観光振興課は誤訳32か所を示して、観光庁に訂正を要請
・秋田県によれば、会議の席上で、観光博実行委員会事務局である、観光庁観光地域振興課の担当者が誤訳について謝った上で、ネーティブスピーカーによるチェックを行い、直していくと説明
・国土交通省東北運輸局は9日、東北各県の観光担当者宛てに電子メールで誤訳された事情を説明。チェック作業には時間がかかり、見落としがある可能性があるとして、誤訳があれば連絡してほしいと要請
12日朝日新聞秋田版より。(青森など他県版にも同じ記者による同じ記事が載ったようだ)
・膨大な訂正作業が終わるめどは立っておらず、各地の観光担当者は困惑
・中国語訳でも秋田の「ナマハゲ体験講座」が「はげ頭病の講座を体験する現場」と訳されるなどデタラメ
・翻訳を担当したのは、在京のIT関連の企業。「復興支援に一役買いたい」として、本来なら数百万円はかかるという各言語の自動翻訳を無償で引き受けた
・同社によると、誤訳しやすい固有名詞を把握するため、実行委に一覧表の提示を求めたが、受け入れてもらえなかった
・(観光庁の)担当者は「誤りに気づいたところはスタッフが直したが、あまりに多くて追いつかない。今後はしらみつぶしに直していく」と平謝りだ。
・(これらの状況について)秋田市は「我々がそういう認識で書いていると思われかねない」(担当者)。盛岡市の担当者は「少しでも早く解決してほしい」と求めている。
・中国語訳でも秋田の「ナマハゲ体験講座」が「はげ頭病の講座を体験する現場」と訳されるなどデタラメ
・翻訳を担当したのは、在京のIT関連の企業。「復興支援に一役買いたい」として、本来なら数百万円はかかるという各言語の自動翻訳を無償で引き受けた
・同社によると、誤訳しやすい固有名詞を把握するため、実行委に一覧表の提示を求めたが、受け入れてもらえなかった
・(観光庁の)担当者は「誤りに気づいたところはスタッフが直したが、あまりに多くて追いつかない。今後はしらみつぶしに直していく」と平謝りだ。
・(これらの状況について)秋田市は「我々がそういう認識で書いていると思われかねない」(担当者)。盛岡市の担当者は「少しでも早く解決してほしい」と求めている。
まず不思議なのは、間違いは秋田県以外の東北5県についても多いのに、秋田県以外ではあまり関心がなさそうな印象を受けること。
会議の席上では、秋田県だけが間違いをたくさん指摘したように見え、他県の担当者たちはあまり積極的ではないようにも感じる。
それに、秋田以外のマスコミはほとんどニュースにしていないようだ。東北全体に関わることだから、河北新報がニュースにしてもいいはずなのに、同社のサイトには出ていない。
昨年、同様に誤訳だらけの本が出版された時は、ネット上ではそれなりに知られたニュースになったと記憶している。今回は本ではなくWebサイトなので、ネット上で誰でも間違いを直接見られるし、国がやったこと。ネット上でもっと騒がれて、例えばYahooのトップページのニュースの見出しくらいにはなってもよさそうなのに…
なんか秋田県だけがひとりで騒いでいるような状況になってしまっているが、少なくとも東北各県、それに市町村、官民問わず観光関係者は、もっと怒るべきだと思う。秋田市の「我々がそういう認識で書いていると思われかねない」という言い分はごもっとも。
自分たちのことを、自分たちが知らないうちに、日本政府(=国土交通省観光省)によって間違って紹介されてしまっていて、自分たちが軽視されているように思わないのだろうか。もっと厳しく抗議してもいいくらいだ。
国から謝罪があったというが、それが「東北各県の観光担当者宛てに電子メールで」というのが馬鹿にしている。
各県のみならず、市町村、観光施設、住民、そして旅行に訪れたり訪れようとサイトを見た人すべてに謝罪するべきだ。各県に対しては観光庁長官や国土交通省大臣が謝罪してもいいだろうし、誤訳があった市町村や施設・地域に対しても謝罪するべきだ。
現在、東北観光博や観光庁のサイトでは、本件に関しての謝罪や状況説明は掲載されていないが、ホームページでの説明もするべき。
観光庁側が誤りの全貌を把握しきれない現状において、誤った内容を含むホームページを公開し続けながら、ちまちまと修正していくというやり方もおかしい。場当たり的というか泥縄式というか。
いったん公開を中止して、一挙に検証・修正・再検証して、再度公開するべきだと思う。
さて、実際にはどうなっているか。
以前紹介した、「道端の駅 リンゴ蛭」や「道端の駅 籤『我々は土、風、建物をやめさせる』」(「Roadside station "namioka" apple leech」と「Roadside station lottery "we let you stop dust storm building"」)は、

当ブログで紹介した誤りは、大部分が修正されていた。
【13日追記】以前は「道の駅」はすべて「Roadside station」と訳されていたはずだが、修正された項に限り「Road station」になっている。現状では2つの言い回しが混在しているものの、道の駅に対する公式(国土交通省道路局)な英名が「Road station」なので、その点は考慮の上で修正されたと言えそう。
実は、当ブログへのアクセス解析によれば、翻訳システムの企業からこの3日間で30回以上のアクセスがあった。(それ以前は1回もアクセスなし)
当ブログを見ながら、修正してるってこと?
まあ、役に立っているのなら、それはそれでいいですけれども。
でも、当ブログで紹介したのは、あまりにもヒドイものやおもしろすぎるもの。
それ以外にも、おかしいものがまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだたくさんありますよ。
朝日新聞によれば、翻訳を請け負った企業は無償で請け負った、いわばボランティア。
しかも観光庁に一覧表を要求したのに取り合ってくれなかったそうで、そうなると見方もやや違ってくるけれど、不完全さを認識しながら公開したのには違いないだろう。
例えば、腐った食べ物を無償提供したり、今の時代にアナログブラウン管テレビを無償提供されるようなもので、ダタだからって何をやってもいいってもんじゃあ、ない。
他にもいろいろ書きたいことはあるけれどうまく表現できないので、ここでやめます。
国土交通省観光庁にも、請け負った企業にも、本当に東北の観光振興につながることをやってほしい。
※その後の展開はこちら