広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

新屋かまくら2015

2015-02-01 19:06:41 | 秋田の季節・風景
大寒を過ぎて先週はニューヨークでは大雪、首都圏では少々積雪、今週末は北海道で荒れ模様など真冬の天候。
青森県津軽地方(弘前で1月20日に1メートルを突破など)や秋田県北部では例年より積雪が多いそうだ。

一方、秋田市では、年明け後は積雪15センチ前後で推移し、1月13日頃から気温が上がったり雨が降ったりして急激に減少。24日にゼロとなった。
その後、晴れ間が続き、気温はプラス5度前後まで上がって、春のよう。
秋田駅東口から見る冬晴れの太平山の山並み(白いバスはまんたらめ号!)
今冬は秋田市や由利本荘など沿岸南部は、雪がだいぶ少ない。秋田県全域では、ここ最近は除雪作業中の事故の報道が例年より少ない感じはする。
ただし、上記の通り県北は多いし、横手や湯沢は平年並みなんだろうけど70~100センチも積もっている。秋田市がかなり恵まれた環境だということでしょう。
【2日追記】ここでの「雪が多い/少ない」は積雪量のこと。降雪量(積もったかどうかに関わらず降った雪の量)としては、秋田市でも現時点で平年の1.5倍とのこと。


その後、秋田市では1月28日頃から毎日のように雪が降るも、湿った雪であまり積もらず、うっすらと白くなる程度。積雪量としては1~3センチ。
そんな1月31日、恒例の「第13回 あらや大川散歩道雪まつり」が開催された。※昨年の記事

JR新屋駅と秋田公立美術大学を結ぶ(貨物列車用線路を転用した)遊歩道に、地元の住民や美大の学生が、ミニかまくらを並べてろうそくを灯すイベント。毎年、ものすごく寒い、もしくは雪が足りないかどちらかの極端な状況で行われることが多い気がしなくもないけれど、今年は雪の少なさが心配。行ってみた。
まだ明るい新屋駅側から
雪は平年よりは少ないとはいえ、思っていたより多い。
秋田市山王の気象台で積雪1センチを観測していたが、新屋は3センチくらいあるような気がした。
県道56号線の歩道(除雪作業や融雪装置なし)では、茨島側は路面が露出しているのに、新屋側はシャーベット状の雪が残っていたし。
雄物川のあっち側とこっち側で、雨が降ったり降らなかったりということがあるそうだから、これも同じことだろう。
羽越本線と太平山
特急「いなほ」が強風のため秋田-酒田で運休とのことだったが、これは車両運用が直接的な原因ではないだろうか。酒田行き普通列車は定刻だった。

気温は2~3度。雪も雨も降らず、風も弱くて、この時期としては穏やか。
17時頃から点灯とのことだが、その段階ではまだ点火の途中だった。例年そうなのだけど、灯りが揃うのは17時半頃。
本部前で飲食物が振る舞われ、今年も盛況。シートで囲って椅子とテーブルがある飲食スペースもあった。
以前は本部前に1つだけ作られていた、本物(人が入れるサイズ)のかまくらは、さすがに今年はなかった。
LEDの雪だるま
遊歩道区間では、例年よりやや少ないが、それなりの数のミニかまくらが並んでいた。雪集めが大変だったことでしょう。【2日追記】2日付秋田魁新報によれば、今年のミニかまくらは「約2000個」だそうで、例年より1000個は少ない。
でも、全体的にもう少々雪が多いほうが絵になる、と言うのはぜいたくですが…

美大構内へ

倉庫棟
米倉庫を実習棟などに転用した倉庫棟では、赤い屋根にうっすらと白い雪。

昨年辺りから、美大正面の広場「サークルプラザ」では、学生たちが創作した雪のオブジェ(?)が並ぶ。ミニかまくらとは違う楽しみがあり、今年もユニークなものが揃っていた。
サークルプラザ


レンガ風にした雪を積み上げた(あるいはレンガを積み上げたように見せているのか)背丈ほどのオブジェにろうそくが灯っている。オブジェは傾いている(融けて傾いたのではない)のもあって、よく分からないけれどすごい。

雪の歯

ひところは美短(当時)構内は真っ暗で歩くのさえ恐る恐るだったものだが、学生が多く関わるようになったためか、近年は照明が点灯されているので安心かつ、ろうそくの灯りを引き立てる。今年は講義棟からもうっすらと灯りがこぼれていた。
いつかの年と同じように月が輝く

サークルプラザと秋田銀行ATMの間に、ちょっとした庭というか植え込みがある。例年なら雪だらけなんだろうけど、今年はそこにも少々オブジェが。
上で紹介したレンガを小さくしたよう

片面だけで雪の使用量は減らせるけど、風が強いと灯がすぐに消えそう
場所の雰囲気が違うしサイズ感が絶妙で、なんとなくファンタスティックな世界。

オブジェの1つとしてスノーボート(プラスチック製のソリ)を用いる雪の滑り台もあり子どもたちに大人気。ソリが飛び出さないように傾斜をつけて安全性にも配慮した設計らしく(かつ学生が付き添っていて)、小さいながらしっかりした造りに感心。
雪が少ない条件でも、アイデアを凝らしたものが今年も多かったと思う。今後も期待。


美大正面。「秋田公立美術工芸短期大学」もまだ存続している
この先、県道までの歩道にも、例年通り地元住民によるミニかまくらが並んでいた。

翌2016年の模様



昨年の時点で「短期大学」の名が残っていた看板があった。
(再掲)
↑こうなっていた↓

短大時代は「スケボーなどの遊技と車両の無断乗り入れを禁じる」看板だったのが、4年制化されたら「関係者以外の立入りはご遠慮ください」と表現が簡潔になり、結果的に規制が“強化”されてしまった。(理屈ではあらや大川雪まつり見物もできないことになる)
たしかに、平常時は安全管理上やむを得ないのかもしれないが、公立大学にしては厳しいのではないだろうか。構造上、歩いて通り抜ける程度なら問題ないと思うし、地域と共生する意味でも。
あと、これと反対側に対になる表示はあっただろうか? 少なくとも他に3か所に表示しないといけないはずですが。

もう1つ。
倉庫棟と通路を挟んだ向かい側が、教員の研究室がある研究棟。美短開学時に建てられたものと、4年制化で増築されたものがつながっていて、どちらも同じ業者が設計し、外観もそっくり。
その屋根から雪が落ちてくるのだ。古いほうからならともかく、新しいほうからも。
しかも、倉庫棟と駐車場を行き来する時などは、研究棟の下(1階が素通しのピロティ構造)を通らないとならず、雪が当たる危険がある。

鉄筋コンクリート造なのに、丸っこい屋根が乗っかっていて、そこから滑り落ちるらしい。
再掲)右側が研究棟。手前が増築側

秋田市立各学校の体育館は落雪しない陸屋根構造にできているんだから、これだって陸屋根にすれば良かったのに。
見かけのデザイン優先なのか、業者に任せきりだったのか。(関係者以外立ち入り禁止は、この問題だったりして?!)
コメント (2)
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