今春開業したJR泉外旭川駅、その路線バスのこと。
秋田市主導により、泉側、外旭川側それぞれに「泉駅前広場」「外旭川駅前広場」のバス停が設置された。
泉側では、秋田中央交通の一般路線・泉ハイタウン線の上り便だけが、形ばかりの乗り入れ。→この記事後半。
外旭川側は、道路形状の制約で大きなバスは乗り入れられないことが分かって、一般路線バスは道路工事後・2022年10月以降に乗り入れ予定【追記・2023年2月23日から、神田線全便上下とも乗り入れ】。
しかしながら、秋田市が運行主体のコミュニティバス「秋田市マイ・タウンバス 北部線」は、ワゴン車を使っているため支障がなく、開業時から乗り入れている。その話。
「外旭川駅前広場」バス停。泉側よりは地下道出入口に近いとはいえ、屋根はない
秋田市マイタウンバスは、地域ごとに民間事業者に運行を委託している。北部線は運行開始以来ずっとキングタクシー。
北部線は、土崎以北の地域も一括した名称なのだが、南側の外旭川地域は路線網としては「笹岡コース」として独立していた。
市営バス→中央交通が運行していた、神田線の派生系統「神田笹岡線」が2011年春に廃止された代替として運行開始。
神田笹岡線の、神田線本系統との重複部分をカットして、
(当初と変遷はあったかもしれないが現行では)9人定員で予約は不要。ただし、笹岡集落の奥のほう(一般路線時代は入らなかった)で乗降する時に限り、要事前予約【30日補足・基本は定路運行し、予約があった時だけ一部のルートを変える「定時・迂回型」のデマンド運行という分類になるのでしょう】。
【2023年9月14日追記・2023年10月からは全便が予約式になってしまった。】
泉外旭川駅開業後は、駅に乗り入れるだけでなく、外旭川地域西~南側も通るようにして1周する環状運行の「外旭川笹岡循環コース」に再編された。
1周40分強。運賃は200円~360円で、遠回りのルートに乗った場合は、短いほうの距離の運賃になるらしく、1周しても200円になりそう。
運行本数やダイヤは従前とあまり変わらず、平日片道5~6本、土日祝3本。※一般路線バス時代と比べると微増。
泉側やその他各地域では中央交通の一般路線が手をこまねく一方で、思い切った前向きな変更に思える。本数がもっとあれば利用者も増えそうなものだが、コミュニティバスの本来の意義や、一部重複する一般路線バスへの影響も考慮しないとならないのだろう。
Googleマップに加筆。赤が笹岡循環(一部簡略化=詳細は次回記事)、水色は一般路線・神田線
新しい経路(主要バス停)は、
上記右→左【30日訂正】駅→笹岡→医療センター→駅を「反時計回り」、右←左【30日訂正】駅→医療センター→笹岡→駅を「時計回り」と称する。
起終点を神田から駅へ変更(神田は途中バス停化)、新たに神田より東側の旧道もルートにして駅へ出入りするので旧道~駅は1度の運行で2度通る。
つまり、2019年にバスが通らなくなった旧道区間を、再びバスが通ることになる!
ただし、かつてのバス停も復活するが、すべてではない。
では、外旭川駅前広場から、復活したルートをたどってみる。
「外旭川駅前広場」泉と違って新品のバス停
表示板は「北部乗合タクシー」としているが、市の正式な呼称ではない。以前は「タク停」とも書かれていたが、それはない。
駅前から天徳寺通り・天徳寺バイパスの天徳寺方向へ右折。神田線の秋田駅行きと同じルートなので「天徳寺通り」バス停があるが、マイタウンバス用はなし。
天徳寺まで行かず、旧道が分岐する変形交差点を左折し、ほぼ180度向きを変える。ここから再びバスが通るようになった区間。
旧道最初のバス停は「水口(みのくち)」だった。
奥が天徳寺方向。ポストの向こう、消火栓付近に上りバス停があった
かつての位置にポールは見当たらない。
上の写真奥の押しボタン式信号の手前左側、旧バス停の角から2~3軒目の建物。
「水口公民館」
店舗兼民家に見えてしまう、地域の集会所。そのドアのガラスに、
「のりば」
ここがバス停だった!
両方向の時刻表が掲出され、逆方向に「乗るかたは、道路向かい側(進行方向左側)の安全な場所でおまちください」とある。
バス停名のひらがな表記、次のバス停名表示もあって、タクシー会社なのに、某バス専業会社のバス停よりしっかりして見えてしまう。
次は、秋田市斎場(火葬場)に曲がる丁字路付近にあった「斎場入口」。ここもポールなし。
奥が神田方向。かつては下りがこの向かい(左)、上りは丁字路先にあった
丁字路角は、小さな公園。Googleマップには「外旭川山崎第一児童遊園地」とある。その隅にグレーの物置のような箱がある、ごみ置き場。
表示の写真を撮らないでしまったが、水口と同じ形でそこがバス停。名称は入口でなく「斎場前」となった。片側のみ設置。
次は「梶の目(かじのめ)」、そして150メートルほどですぐ「笹岡入口」だった。
今回、「梶ノ目」は地名としては正しいカタカナの「ノ」で復活したが、笹岡入口は復活せず。梶ノ目バス停の場所も変わり、旧・笹岡入口のすぐ手前になった。
神田方向。左側にポール
笹岡入口があの位置だったのは、神田笹岡線の分岐や、運賃境界の都合もあったのだと思う。マイタウンバスではそれが関係なくなり、実質統合したのか。
梶ノ目も片方向だけの設置だが、水口、斎場前とは反対方向側の神田・笹岡へ向かう側に設置。そして、新品のポールが置かれている。
やはりバス停の存在を知らしめるには、こういう標柱がいちばん。
水口、斎場前は、周辺環境からポールが置きづらいと判断したのか、あるいは代わりになる物がある場所では極力それを使わせてもらうことにしたのか。ここで乗降する人は多くはないであろうことも理由だろう。でも、ごみ置き場がバス停だと、ニオイそうだし収集車とバッティングすることもあるかも…
【29日追記】最近、横断歩道や交差点とバス停が干渉してしまう「危険なバス停」が問題視されている。以前の水口や斎場入口は、停車位置が交差点と重なってしまうはず。新しい位置のほうが、いくらかは交差点から遠くなっている。いったん廃止したバス停を、危険な位置に再設置することは運輸局や警察から許されず、位置を変えた可能性もある。
この先で、反時計回りは右折して、笹岡線の従来からのルートで天徳院前、笹岡へ。
時計回りは、外旭川小学校前を通って「神田」。分岐~神田まで、小学校前のわずかな区間は、環状化以前からマイタウンバスが走っていた。
旧・笹岡入口方向。左が外旭川小
ここは以前と同じようだ。一般路線バス時代の上り側、小学校側だけにポールが設置され、表示板には「タク停」の文字あり。なぜか時刻表が入ってなかった。
環状化前は、このポールのある側が起点。向かい側は終点だったから、乗る人はおらずポールの意味が低かった。環状化後は、向かい側から乗る人もいるかもしれない。
神田から先(西)が、環状化による本格的な新規区間。
神田線では「吉学寺入口」があったのだが、今回は復活せず。そして、かつての神田線と同じように、右折してバイパス(=神田線現行ルート)へ合流、「八柳二丁目(かつての八柳一区)」からしばらく、神田線と同じ道を進む。続きます。
秋田市主導により、泉側、外旭川側それぞれに「泉駅前広場」「外旭川駅前広場」のバス停が設置された。
泉側では、秋田中央交通の一般路線・泉ハイタウン線の上り便だけが、形ばかりの乗り入れ。→この記事後半。
外旭川側は、道路形状の制約で大きなバスは乗り入れられないことが分かって、一般路線バスは道路工事後・
しかしながら、秋田市が運行主体のコミュニティバス「秋田市マイ・タウンバス 北部線」は、ワゴン車を使っているため支障がなく、開業時から乗り入れている。その話。
「外旭川駅前広場」バス停。泉側よりは地下道出入口に近いとはいえ、屋根はない
秋田市マイタウンバスは、地域ごとに民間事業者に運行を委託している。北部線は運行開始以来ずっとキングタクシー。
北部線は、土崎以北の地域も一括した名称なのだが、南側の外旭川地域は路線網としては「笹岡コース」として独立していた。
市営バス→中央交通が運行していた、神田線の派生系統「神田笹岡線」が2011年春に廃止された代替として運行開始。
神田笹岡線の、神田線本系統との重複部分をカットして、
神田-天徳院前(バス停の姿)-笹岡-秋田厚生医療センター(旧・秋田組合総合病院)
の経路。一般路線の神田線が、2019年に旧道の「神田」バス停を通らなくなった後も、引き続き神田発着のままで、接続がなくなっていた。(当初と変遷はあったかもしれないが現行では)9人定員で予約は不要。ただし、笹岡集落の奥のほう(一般路線時代は入らなかった)で乗降する時に限り、要事前予約【30日補足・基本は定路運行し、予約があった時だけ一部のルートを変える「定時・迂回型」のデマンド運行という分類になるのでしょう】。
【2023年9月14日追記・2023年10月からは全便が予約式になってしまった。】
泉外旭川駅開業後は、駅に乗り入れるだけでなく、外旭川地域西~南側も通るようにして1周する環状運行の「外旭川笹岡循環コース」に再編された。
1周40分強。運賃は200円~360円で、遠回りのルートに乗った場合は、短いほうの距離の運賃になるらしく、1周しても200円になりそう。
運行本数やダイヤは従前とあまり変わらず、平日片道5~6本、土日祝3本。※一般路線バス時代と比べると微増。
泉側やその他各地域では中央交通の一般路線が手をこまねく一方で、思い切った前向きな変更に思える。本数がもっとあれば利用者も増えそうなものだが、コミュニティバスの本来の意義や、一部重複する一般路線バスへの影響も考慮しないとならないのだろう。
Googleマップに加筆。赤が笹岡循環(一部簡略化=詳細は次回記事)、水色は一般路線・神田線
新しい経路(主要バス停)は、
外旭川駅前広場-水口-天徳院前-笹岡-秋田厚生医療センター-外旭川中谷地-卸売市場入口-神田-水口-外旭川駅前広場
起終点を神田から駅へ変更(神田は途中バス停化)、新たに神田より東側の旧道もルートにして駅へ出入りするので旧道~駅は1度の運行で2度通る。
つまり、2019年にバスが通らなくなった旧道区間を、再びバスが通ることになる!
ただし、かつてのバス停も復活するが、すべてではない。
では、外旭川駅前広場から、復活したルートをたどってみる。
「外旭川駅前広場」泉と違って新品のバス停
表示板は「北部乗合タクシー」としているが、市の正式な呼称ではない。以前は「タク停」とも書かれていたが、それはない。
駅前から天徳寺通り・天徳寺バイパスの天徳寺方向へ右折。神田線の秋田駅行きと同じルートなので「天徳寺通り」バス停があるが、マイタウンバス用はなし。
天徳寺まで行かず、旧道が分岐する変形交差点を左折し、ほぼ180度向きを変える。ここから再びバスが通るようになった区間。
旧道最初のバス停は「水口(みのくち)」だった。
奥が天徳寺方向。ポストの向こう、消火栓付近に上りバス停があった
かつての位置にポールは見当たらない。
上の写真奥の押しボタン式信号の手前左側、旧バス停の角から2~3軒目の建物。
「水口公民館」
店舗兼民家に見えてしまう、地域の集会所。そのドアのガラスに、
「のりば」
ここがバス停だった!
両方向の時刻表が掲出され、逆方向に「乗るかたは、道路向かい側(進行方向左側)の安全な場所でおまちください」とある。
バス停名のひらがな表記、次のバス停名表示もあって、タクシー会社なのに、某バス専業会社のバス停よりしっかりして見えてしまう。
次は、秋田市斎場(火葬場)に曲がる丁字路付近にあった「斎場入口」。ここもポールなし。
奥が神田方向。かつては下りがこの向かい(左)、上りは丁字路先にあった
丁字路角は、小さな公園。Googleマップには「外旭川山崎第一児童遊園地」とある。その隅にグレーの物置のような箱がある、ごみ置き場。
表示の写真を撮らないでしまったが、水口と同じ形でそこがバス停。名称は入口でなく「斎場前」となった。片側のみ設置。
次は「梶の目(かじのめ)」、そして150メートルほどですぐ「笹岡入口」だった。
今回、「梶ノ目」は地名としては正しいカタカナの「ノ」で復活したが、笹岡入口は復活せず。梶ノ目バス停の場所も変わり、旧・笹岡入口のすぐ手前になった。
神田方向。左側にポール
笹岡入口があの位置だったのは、神田笹岡線の分岐や、運賃境界の都合もあったのだと思う。マイタウンバスではそれが関係なくなり、実質統合したのか。
梶ノ目も片方向だけの設置だが、水口、斎場前とは反対方向側の神田・笹岡へ向かう側に設置。そして、新品のポールが置かれている。
やはりバス停の存在を知らしめるには、こういう標柱がいちばん。
水口、斎場前は、周辺環境からポールが置きづらいと判断したのか、あるいは代わりになる物がある場所では極力それを使わせてもらうことにしたのか。ここで乗降する人は多くはないであろうことも理由だろう。でも、ごみ置き場がバス停だと、ニオイそうだし収集車とバッティングすることもあるかも…
【29日追記】最近、横断歩道や交差点とバス停が干渉してしまう「危険なバス停」が問題視されている。以前の水口や斎場入口は、停車位置が交差点と重なってしまうはず。新しい位置のほうが、いくらかは交差点から遠くなっている。いったん廃止したバス停を、危険な位置に再設置することは運輸局や警察から許されず、位置を変えた可能性もある。
この先で、反時計回りは右折して、笹岡線の従来からのルートで天徳院前、笹岡へ。
時計回りは、外旭川小学校前を通って「神田」。分岐~神田まで、小学校前のわずかな区間は、環状化以前からマイタウンバスが走っていた。
旧・笹岡入口方向。左が外旭川小
ここは以前と同じようだ。一般路線バス時代の上り側、小学校側だけにポールが設置され、表示板には「タク停」の文字あり。なぜか時刻表が入ってなかった。
環状化前は、このポールのある側が起点。向かい側は終点だったから、乗る人はおらずポールの意味が低かった。環状化後は、向かい側から乗る人もいるかもしれない。
神田から先(西)が、環状化による本格的な新規区間。
神田線では「吉学寺入口」があったのだが、今回は復活せず。そして、かつての神田線と同じように、右折してバイパス(=神田線現行ルート)へ合流、「八柳二丁目(かつての八柳一区)」からしばらく、神田線と同じ道を進む。続きます。