麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

痕プリート

2014年10月14日 | 制作公演関連
台風19号が関東に近づく
10月13日、千秋楽を迎えた
ピタパタvol.4『痕-KON-』。
無事コンプリートとなりました。

「何か」を集めきった時にも使う
「コンプリート」という言葉を
僕が初めて耳にしたのは
小学校高学年ないし中学生の頃に
アメフトの中継でアナウンサーが
「パスインコンプリ~トォ~」と
絶叫した時だったに違いない。
随分昔の話だ。

さて、本作は消費税3%の頃の
地方都市を舞台にしている。
これまた少し時を遡った話だ。
ただそれを格段説明はしていない。
一例だが、カメラのフィルムを
買うのに苦労する場面などに
微かに仄めかされる。

でもあくまで仄めかす程度だから
中には、最後まで「今」だと思い、
帰路についたお客様もいただろう。
作り手的に、それはノープロブレム。


写真は舞台裏。

「土禁」の楽屋が左手にあるので
役者たちの靴が手前に見えます。
そして年代ものの扇風機。
芝居で大活躍しました!

池袋から伸びる道と山手通りが
交差するあたりにある要町とも
お別れです。

そうそう。その十字路の、
四つ角のうち三つにファミマがあった。
地下鉄で二つ離れた東池袋に本社があり、
ある意味地元と言えなくもないが、
それにしても凄い出店数だ。
公演会場の第七秘密基地のすぐ近く、
また別のファミリーマートには
珍しくイートインが備わっていた。
まさに《ドミナント戦略》の典型だ。

話が大幅に逸れたな。
日常会話においても話が横道から脇道、
そこからまたずれて、気付けば
最初何について語っていたか、
みんなして解らなくなることがある。

今井戯曲にも、そんな要素がてんこ盛り。
勿論、日常のそれとは異なり、
緻密な計算をした上での「ずれ」。

観た一人ひとりがそれぞれに
コンポジション(構成)して頂ければ、
ピタパタの舞台は良いのです。
あれ?「痕ポジション」

いまさらですが「痕」は、
「傷のあと」「消えないで残ったあと」
の意味を持つ漢字であります。
劇中にも出てきた「流星痕」のように
「演劇」という大きな空に、
何かしらの「痕跡」を刻み付けた
芝居であったら幸いです。

来場いただいた皆様、
ありがとうございました。
コメント
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