麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

暑い五月の観劇を振り返る(破)

2015年06月02日 | 鑑賞
5月31日に観た「劇団銀河ラボ」の
『君死にたもうことなかれのオペラ』
は、作曲家・吉田隆子(1910~1956年)
の完成しなかったオペラの物語。

与謝野晶子(1878年~1942年)の
「君死にたもうことなかれ…」を
題材にしたことから、舞台は
隆子と晶子、二人の半生を描く。

5月23日の「川崎郷土・市民劇」は
地元の生んだ詩人・作詞家である
佐藤惣之助(1890~1942年)が
主人公であった。
古賀政男作曲『人生の並木路』、
服部良一作曲『湖畔の宿』などの
作詞で知られる惣之助は、
最初の妻・花枝が病死したのち
萩原朔太郎の妹アイと再婚する。

日本近代詩の父と称される朔太郎
(1886~1942年)は旧制中学校在学中、
与謝野鉄幹主宰の「明星」に短歌が載り
石川啄木らとともに「新詩社」の
同人になっているのだが……

ここで「おや?」と思った方は凄い。
晶子、惣之助、朔太郎、三人の没年が
な、なんと一緒なのだ。しかも5月。
(朔太郎11日、惣之助15日、晶子29日)

当時、ワイドショーがあったなら、
さぞかし忙しかったことだろう。

わっ!
観劇を振り返ってないな



五月は社会人演劇をたくさん見たが、
前述のような実在の人物を扱う作品が
わりと多いのが特徴の一つと云える。

後者の場合、地元の偉人を取り上げる
というそもそものコンセプトがあり、
公募で参加者を集うから当然だが、
偉人ものは、観客のよく知る、または
名前は聞いた事がある人物や事件が
観客の前に出てくるわけで
往々にして演技を助ける作用がある。

「あんな竜馬はいね~よ~
となる諸刃の刃の面もなくはないが……。

さて、「社会人」と言っても、
今や中高年の女性の割合が高いのが
また別の特異事項で。
女性キャストのみダブルという配役が
今回拝見した舞台にも多く見られた。

【急に続く】

蛇足
序破急・・・もとは雅楽の概念。
能楽、連歌や居合道などでも使用される。
三段構成を指す概念として有名。
コメント
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