麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

内藤裕子の時代~クーリングダウン

2021年09月29日 | 鑑賞

正式名称は演劇集団円。

1975年、劇団雲から袂を別ち設立。

46年の歴史を刻むが、「まだ」とも言えるのか。

芥川比呂志、中村伸郎、仲谷昇、橋爪功、

と続く劇団代表の名前を並べただけでも圧巻。

 

新宿、沼袋、浅草と拠点を移し、現在は三鷹。

その間に・・・

前述の歴代代表以外にも岸田今日子、三谷昇、

渡辺謙、朴璐美などなどを世に出した。

・・・そして、内藤裕子。

 

作家であり演出家であり、

グリーンフラワーズというユニットでも活動。

通称(あるいは自称?)グリフラの代表作

『かっぽれ』は演劇鑑賞会の例会作品になっており、

さらに遡れば2015年、演劇集団 円での『初萩ノ花』が

第22回読売演劇大賞優秀作品賞受賞。

また同じく円で昨年末に上演された『光射ス森』は

圧倒的な評価を得た。

 

 

そんな内藤の最新作は、名取事務所公演『灯に佇む』。

弊団から加藤頼も客演に招かれた舞台。

これも素晴らしい作品でした。内藤らしい「あたたかい」本。

ちゃんと人間がいる戯曲でした。

良い人は良い人、悪い人は悪い人、そういう解りやすい本も

あって良いのだけれど、どうしたって薄っぺらい。

 

2021年に丸山ワクチンを題材にして。

でも、しっかりと現在の芝居として建っていた。

……書きたいことだらけだが、一度筆を置く。

 

        

 

演劇界で注目を集めている書き手は多いけれど、

いまトップを走っているのは、内藤なのかもしれない。

 

下北沢の小劇場B1にて。10月3日まで。

残念ながらチケットはもうないかもしれません…。

【文中敬称略】

 

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